Maxim Integrated Productsは、3V~5.5Vの標準電源範囲から広い信号範囲のスイッチング/多重化が可能な、電源電圧以上・GNDレベル以下の±25Vまでの入力を許容するデバイスとしてアナログマルチプレクサ「MAX14778」、およびアナログスイッチ「MAX14759/60/61/62/63/64」を発表した。

これらの製品に用いられている同社独自のBeyond-the-Rails技術により、設計者は、高電圧信号および低電圧信号の両方のスイッチングに多数のスイッチ/マルチプレクサを必要としなくて済むようになるという。

これまでの多くのデバイスの場合、CAN、RS-485、およびRS-232インタフェースでは5V以上のインタフェース信号を多重化/スイッチし、USBおよびオーディオ信号では5V以下の低電圧信号をスイッチする必要があった。±25VマルチプレクサのMAX14778は、最大8つのチャネルを多重化することができ、コネクタ共有(RS-232、USB、RS-485、CAN、またはオーディオの多重化)が要求されるアプリケーションにおいて、真のRS-232信号のスイッチングが可能となる。

75MHz(min)の帯域幅で、各デバイスはフルスピードUSB (12Mbps)のスイッチも可能なほか、MAX14778は1.5Ω(max)のRONと3mΩ(typ)のRONといった低オン抵抗の平坦性を備えているため、全温度範囲にわたって高精度な電圧測定を確保することが可能となっている。

なお、MAX14778は、20ピンTQFNパッケージですでに提供されているほか、MAX14759/60/63/64は8ピンTDFNパッケージでMAX14761/62は10ピンTDFNパッケージでそれぞれ提供されている。いずれのデバイスも、-40℃~+85℃の温度範囲での動作が保証されており、単価は1000個以上の発注時1.88ドル(FOB:Free On Board)からとなっている。

MAX14778の標準動作回路