英ARMは、同社の開発環境である「ARM Development Studio 5(DS-5) toolchain」の最新版であるv5.9を発表した。

このDS-5 v5.9では、従来の機能に加え、ARM Mali GPU向けの分析ツールである「ARM Mali GPU performance analysis」を搭載した。これはSmartPhoneやTablet、Smart-TV、STBといった製品向けに、Cortex-Aシリーズプロセッサと一緒に同社のMali GPUを搭載したSoCが多く登場しつつあることに対応したもので、単にこうしたSoCを製造するOEMベンダのみならず、ゲーム開発者やモバイル向けアプリケーションの開発者にもメリットがあると同社は説明する。

特にDS-5に含まれる「ARM Streamline Performance Analyzer」を利用することで、GUIを使ったインタラクティブメニューや没入型ゲームのプレイ性とバッテリー寿命と両立させる事に効果があるとする。3D UIやARといった今後のトレンドをカバーするためには、マルチコアCPU上での処理の最適化のみならず、GPUやメモリサブシステムまで含んだ今度な最適化が必要であると説明し、こうした事に効果的であると同社は説明する。

DS-5 v5.9は既にダウンロード可能となっており、同社が提供する全てのDS-5のエディションにARM Mali GPU performance analysisが搭載される。特に無償版のDS-5 toolchainはAndroidアプリケーション開発者に向けたもので、Android SDK及びNDKを使ってC/C++でアプリケーションを記述する場合に効果的と説明する。またDS-5のCommunity Editionは既にインストールされたAndoriod SDK/NDKとシームレスに統合できるとする。