STMicroelectronicsは、小型デジタル・カメラやカメラ付き携帯電話の高度なユーザ制御機能に対応すると同時に、内蔵フラッシュの出力を向上させるLEDフラッシュ・ドライバIC「STCF04」を発表した。

同製品は、LEDフラッシュ・モジュールの最大出力を一般的な設計値である数Wから40W超まで高め、屋外用フラッドライトと同等の明るさを実現する内蔵カメラ・フラッシュ/トーチ・コントローラで、ユーザは選択できる8段階のフラッシュ・レベルと12段階のトーチ・レベルおよび光センサ入力により、フラッシュおよびトーチの輝度を制御することが可能だ。

また、フラッシュおよびトーチの安全タイマ、温度モニタおよび短絡保護機能を内蔵しており、スーパーキャパシタ、大電流MOSFETスイッチ(ディスクリート)および高出力白色LEDを組み合わせた独自の構成で用いられることが想定されている。

ディスクリートのMOSFETを採用しているため、一般に低定格のMOSFETをチップ上に集積する他のコントローラよりも出力性能を高くすることが可能であり、これにより従来の高出力キセノン・フラッシュの代わりとしてLEDフラッシュ・ユニットを活用することが可能となる。

同製品の主な仕様は以下のとおり。

  • 最大フラッシュ出力:40W超
  • トーチ電流:320mA×1
  • プライバシ・インジケータ赤色LED出力:100mA(12段階調節)
  • I2Cバス(アドレス選択可)
  • 温度モニタ、短絡、過電圧、およびフラッシュ/トーチ・タイマ安全機能

なお同製品はすでにサンプル出荷を開始しており、TFBGAパッケージ(3mm×3mm、25ピン)で提供されている。量産開始は2012年第1四半期末を予定しており、単価は1000個購入時に約2ドルとしている。

最大40W超の出力が可能となるLEDフラッシュ・ドライバIC「STCF04」