Texas Instruments(TI)は、±275Vまでの同相モード電圧が要求される各種アプリケーション向け差動アンプ「INA149」を発表した。

同製品は、-40℃~+125℃の産業用温度範囲に渡って、100dB(代表値)および90dB(最小値)のCMRR(同相モード除去比)特性を提することが可能であり、これにより、市場の同種の製品と比較して、総合的な計測精度を2倍に向上させることが可能だ。

また、±275Vの広い入力同相モード電圧により、高い同相モード電圧が重畳した信号の正確な計測が可能なほか、A/Dコンバータとのインタフェースのための、複数の電源およびアナログ絶縁部品が不要だ。

さらに、急峻な信号の処理、例えば短絡状態をモニタし対応動作を高速で実行するなどが必要なアプリケーション向けに、市場における同種製品の2倍のスルーレートおよびフルパワー帯域幅を提供しており、その応答速度と500kHzの大信号帯域幅によりシステム性能を向上させることが可能となっている。

加えて0.02%(最大値)の低い初期ゲイン誤差が、特により低い同相モード電圧信号において、より高い計測精度の提供を実現可能としている。

なお、同製品は4.9mm×6mmのSOICパッケージですでに量産出荷を開始しており、1,000個受注時の単価(参考価格)は2.70ドルとなっている。

TIの差動アンプ「INA149」のパッケージイメージと特性