STMicroelectronicsは、e-コマースやクラウド・コンピューティング・サービスなどの事業において安全性と信頼性の強化を実現する業界最高クラスのTPM(Trusted Platform Module)SoC「ST33TPM12LPC」を発表した。

同製品はARMの32ビット・セキュア・プロセサ「ARM SC300」を搭載することで、既存のスタンドアロン型製品の性能を上回ることに成功している。これにより、同製品は先進的な暗号化アルゴリズムを処理することができるようになっており、次世代規格であるTPM 2.0に準拠することが可能となった。また、機能保証に加え、TPM 1.2の最新の保護プロファイルに基づくEAL4+レベルのCommon Criteriaセキュリティ認証も取得しており、将来的にはトラステッド・コンピューティング技術を推進している業界団体のTrusted Computing Group(TCG)によって定義されたTPM認証プログラムに完全に準拠する予定である。

TPMは、基板上に実装される非常にセキュアなプロセッサで、ソフトウェアの攻撃・盗難・改竄などの脅威からコンピュータを守ることが可能で、暗号鍵、パスワード、デジタル証明書などの機密データを保護し、システムの完全性に関する信頼性の高いレポートを提供する。

なお、同製品はすでに、TCGが推奨するTSSOP28パッケージ(表面実装型、幅4.4mm)またはQFN32パッケージ(リードなし、5mm×5mm、鉛フリーEcopackオプション対応)でサンプル出荷中となっており、量産開始は2012年第1四半期を予定している。

STMicroelectronicsの「ST33TPM12LPC」