STMicroelectronicsは、電圧サージ基準が厳格化されたブロードバンド機器の改訂保護規格に準拠する保護IC「LCP12」を発表した。

同製品は、通信用ローカル・ループをネットワークに接続するSLIC(Subscriber Line Interface Card) Tip/Ring接続コネクタを高電圧サージから保護するもので、こうした電圧サージは、全世界で落雷やAC電源線などの電磁カップリングまたは直接接触によって発生することがあるため、アメリカ・ヨーロッパ・極東地域で使用されている通信規格(GR-1089 CORE規格や事業者および加入者室内用機器を対象とするITU-T-K.20/21など)や中国本土で使用されている同様のYD/T規格に準拠している。

また、最大75A(4kVで5/310μsのパルス波形)のサージ電流に耐える定格を持っており、中国の次世代規格にも準拠している。

さらに、既存製品との完全互換性を有しているため、今後適用されるより厳格な保護規格に対し、置き換えるだけで対応することができるほか、幅広いパス電圧範囲(-120V~+120V)を特徴としており、現在使用されている多くのデュアルバッテリ電源SLICにおいて使用可能となっている。

なお、同製品は業界標準のSO-8ワイド・パッケージで提供され、単価は1000個(最小発注数量)購入時で約1.196ドルとしている。

STのサージ保護IC「LCP12」