STMicroelectronicsは、民生用として世界で最も厳しいセキュリティ規格「NIST(National Institute of Standards and Technology)FIPS 140-2 Level 3」の認証を取得した暗号化モジュールを内蔵する1チップ・データ暗号化エンジン「HardCache-SL3/PC」を発表した。
FIPS(Federal Information Processing Standard)140-2は、暗号化モジュールの要件を規定する米国政府の規格。当初、米国の政府機関向けに策定されていたが、米国内および国際的なデファクト・スタンダードとなり、現在策定中のInternational Security Standard ISO 19790のモデルになっている。
HardCache-SL3/PCでは、チップに内蔵されたハードウェア暗号化エンジンが、システムに保存されたデータをメモリから中央プロセッサに取り出す際に必要な暗号化・復号化アルゴリズムを、性能に影響をおよぼさずに実行することが可能なほか、ソフトウェア・ドライバと開発キットの完全サポートにより、新しいセキュア・アプリケーションの開発コストを低減することが可能であると同社では説明している。