PMC-Sierraは10月17日(米国時間)、、「Adaptec by PMC」ブランドとしてデータセンターおよびクラウドコンピューティングアプリケーション向けに同社第2世代となるSSDキャッシング技術「maxCache 2.0」機能を搭載した6Gbps SATA/SASハードウェアRAIDコントローラ「Adaptec RAID 6Qシリーズ」を発表した。

また、同社は併せて従来の6Gbps SATA/SAS RAIDコントローラ「Adaptec RAID 6シリーズ」のコネクタ位置を従来のカード背面から、上部に向けて縦配置に変更した「Adaptec RAID 6Tシリーズ」も発表した。

6Qシリーズは、6シリーズと同様の「PMC-Sierra PM8013 デュアルコアRAID on Chip(ROC)」を搭載し、ハードウェア的な基本性能は一緒となっているが、6シリーズではオプションで提供されていた「ゼロメンテナンスキャッシュプロテクション」を標準で同梱提供しており、対応RAIDレベル0、1、1E、5、5EE、6、10、50、60、JBODをサポートしているほか、ハイブリッドRAIDとして1&10をサポートしている。

また、SSDキャッシング技術も第2世代に進化したことで、従来のリードキャッシュ機能の性能向上に加え、前世代では非対応だったライトキャッシュに対応しており、HDDアレイ単体構成の場合と同ソリューションを用いてSSDキャッシュを取り入れた場合、リードキャッシュ利用時で最大で13倍のパフォーマンス向上およびアプリケーションのレイテンシを最大で1/13に削減することが可能だという(出荷状態ではリードキャッシュのみ有効で出荷予定)。

ただし、利用するアプリケーションによって、キャッシュの効き具合が大きく変わる場合もあるため、同社では製品の出荷と合わせて同ソリューションを活用したいという企業向けに評価キットの貸し出しも予定しているという。

その製品出荷時期は2011年12月初旬を予定しており、国内ではオープン価格としている。

なお、製品としてはPCI Express Gen2 8レーンで、MD2フォームファクタ、8ポートの「6805Q」および、ハードウェア構成は同じでコネクタ位置を縦配置に変更した「6805TQ」の2製品を用意している。4ポート品については、ディスクアレイの構成上、HDD+SSDキャッシュの組み合わせが基本的な組み合わせとなるため、容量と性能を維持するためには見合わないとの判断から製品化は見送られている。また、8ポートだが、SASエクスパンダの使用により、最大256台までHDD/SSDをサポートすることが可能となっている。

左が6805Q、右が6805TQ。Tシリーズはコネクタの位置が背面ではなく、縦型で上に出る形になっている