ON Semiconductorは2011年10月16日(米国現地時間)、福島県の会津工場(耶麻郡)を2012年6月末までに閉鎖するとを発表した。同工場は半導体製造の前工程(ウェハプロセス)を担当している。この閉鎖は、同社の経営効率向上に向けた全社的取り組みの一環であり、より大規模な量産工場への自社生産体制への移管と、さらに高度なウェハプロセス技術への投資を目標として推進中の戦略に沿った措置としている。

ON SemiconductorのKeith Jackson社長兼CEOは「会津工場の6インチ・ラインはウェハ製造施設の中では生産量が小さく、会津で製造する製品は8インチ・ラインをはじめとした他の工場でも製造が可能である。このため他工場に移管すれば長期的に見て製造効率を高めることができる」とコメントしている。会津工場の閉鎖により、現在およそ197名の常勤および94名の契約従業員が従事している業務が廃止される見込み。会津工場が生産してきた製品の製造は2012年はじめまでに他工場に完全に移管される予定である。

会津工場閉鎖の財務的な影響は、2011年第4四半期はじめに総額約2000万~2500万ドルの負担が見込まれている。閉鎖後は毎四半期当たり総額約800万ドルが節減されるものと予想され、その効果が全面的に得られるのは2012年の第4四半期からだという。