Wolfson Microelectronicsは、ポータブルアプリケーション向け低消費電力ステレオD/Aコンバータ(DAC)「WM8918」を発表した。同製品はすでに4mm×4mm 32ピン、QFNパッケージにてサンプル出荷が開始されている。

Wolfsonの低消費電力ステレオD/Aコンバータ(DAC)「WM8918」

同製品は、同社のクラスWアンプを利用したステレオ・グランドリファレンス・ヘッドホンアンプおよびデュアルモード・チャージポンプ・アーキテクチャを搭載することで、再生中の効率と消費電力の最適化を実現しており、ACカップリングコンデンサが不要なため、PCB上の所要スペースの削減やBOMコストの低減、低音域レスポンスの向上などを実現することが可能だ。

また、ポップ音およびクリック音の最小化とソフトウェアドライバの開発期間の短縮化を実現する同社の「SilentSwitchテクノロジ」を搭載しており、ダイナミックレンジ・コントローラにより、圧縮とレベル制御により、再生時のユーザ体験を向上させることが可能。ダイナミックレンジ・コントローラは、オンチップのデジタルマイク・インターフェースによって受信された信号の処理に使用され、高品質な録音性能を実現するという。

また、フルプログラマブルな係数を持つ「ReTune Mobile 5バンド・パラメトリックイコライザ」を搭載しているため、スピーカ特性の最適化と再生時のユーザ体験の向上が実現可能となっている。

なお、同製品は、ヘッドホン再生時の静止消費電力が3.8mWで、S/N比が96dB(公称値)のDACを備えており、直接1.8Vのスイッチング電源で動作可能なデバイスで、デジタルコア部は1.0Vの電源で動作可能となっている。