Analog Devices(ADI)は、低ノイズ(f=1kHzで5.3nV/√Hz)を実現したゼロドリフト・オペアンプ「ADA4528-1」を発表した。すでに量産出荷を開始しており、1000個受注時の単価は1.15ドルとなっている。

低ノイズを実現したゼロドリフト・オペアンプ「ADA4528-1」

同製品は、システムのキャリブレーションなしに長時間、全温度範囲にわたって高精度な性能が求められる、計測機器や医用機器向けに設計されている。0.1Hzから10Hzにわたり積算した電圧ノイズは競合製品比で40%低い99nVp-pを実現しており、電圧ノイズも26%も低くすることに成功している。

システムのSNR(S/N比)が改善することで、ノイズフロアを低く、またA/Dコンバータにおける150kHzを超える信号帯域で24ビットの分解能を可能にし、あわせてシステム精度を改善することが可能となっている。

また、電圧ノイズ密度は5.3nV/√Hzであり、設計者はピエゾ電気トランスデューサや高精度データ・アクイジション・システムなどのブロードバンド・アプリケーションに、ゼロドリフト・アンプを用いることができるようになる。

さらに、2.5μVmaxのオフセット電圧と、0.015μV/℃maxの性能により、低保証オフセット電圧ドリフトが可能になる。オープンループ・ゲインは140dB、CMRR(同相モード除去比)が135dB、PSRR(電源電圧変動除去比)は130dBで、位置や圧力センサ、歪ゲージ、さらに医用計測機器などのアプリケーションにおける、低レベルの信号の高精度増幅に対応可能であり、拡張工業用温度範囲(-40℃から+125℃)にわたり2.2Vから5.5V単一電源で完全に仕様化された定格動作仕様で、8ピンMSOPで提供される。