富士通セミコンダクター(FSL)は2月8日、同社のイメージングプロセッサ「Milbeaut」シリーズとして「MB91696AM」を開発、2011年4月よりサンプル出荷を開始することを発表した。サンプル価格は3000円で、量産時には月産100万個の販売を目指すとしている。
同製品は、画像処理アルゴリズムを第6世代に進化させることで、画像処理フローを刷新、各種ノイズ補正・フィルタ処理などのリアルタイム処理と、高画質化を実現した。これにより、従来製品比で約5倍の高速連写が可能となり、14Mピクセル時で毎秒約8コマ、20Mピクセル時で毎秒約5.5コマの撮影を可能とした。
また、富士通研究所が独自開発し、多数のAV機器での採用実績もあるH.264コーデックアルゴリズムをベースとに、デジタルカメラ専用のH.264フルHDコーデックエンジンを新規開発。これにより、動画特有のノイズを除去しながら高画質化を実現した。
さらに、プロセスには65nmプロセスを採用し、ARMプロセッサを2個搭載(動作クロックは最大288MHz)、画像アプリケーションの並列処理を実現。各々のコアが独立に動作可能するため、デジタルカメラのレスポンス高速化などが可能となったほか、ARMベースの各種のミドルウェアや開発環境を利用できるためカスタマの開発工数の短縮が可能となるというメリットもある。