博報堂は2月3日、同社が独自行っている生活者調査「Global HABIT」の2010年度のデータをもとに、世界18都市における「日本製品」と「韓国製品」に対するイメージを比較・分析した結果を発表した。

18都市は、北京・上海・広州・香港・台北・ソウル・シンガポール・バンコク・ジャカルタ・クアラルンプール・メトロマニラ・ホーチミンシティ・デリー・ムンバイ・サンパウロ・ニューヨーク・フランクフルト・モスクワ。

製品イメージとしては、「高品質」「カッコイイ/センスがいい」「活気や勢いを感じる」の3つについて聞いている。

「高品質」については、日本製品は17都市すべてで韓国製品を上回る高品質イメージを獲得し、17都市平均で60.6%と、韓国製品の20.5%に対し約40 ポイントの大差をつけた。なかでも、台北とサンパウロでは差が70ポイントを超えている。

日本製品と韓国製品の「高品質」イメージ比較 資料:博報堂

「カッコイイ/センスがいい」についても、日本製品が韓国製品を上回っており、17都市平均で日本製品が42.2%、韓国製品が32.1%と、約10 ポイントの差がある。ただし、中国2都市(上海、広州、北京)では、両製品の評価が拮抗している。

日本製品と韓国製品の「カッコイイ/センスがいい」イメージ比較 資料:博報堂

これらに対し、「活気や勢いを感じる」というイメージは、17都市平均で日本製品が38.0%と韓国製品が33.7%と、ほとんど差は見られない。

日本製品と韓国製品の「活気や勢いを感じる」イメージ比較 資料:博報堂

同調査では、日本、韓国のそれぞれから連想する「モノ・サービス・エンターテインメント」についても聞いている。

日本から連想するモノ・サービス・エンターテイメントのトップ3は、上から「家電製品/AV製品」(65.7%)、「デジタル製品(PC/携帯電話/デジタルカメラ)」(60.8%)、「自家用車」(57.3%)だった。モノづくり日本を象徴するこの3つの製品群はほぼすべての都市でトップ3にランキングされており、同社では「日本から連想する3大イメージとして世界共通で確立されている」としている。

韓国から連想するモノ・サービス・エンターテイメントのトップ3は、上から「デジタル製品(PC/携帯電話/デジタルカメラ)」(36.6%)、「家電/AV製品」(34.3%)、「ファッション製品」(30.3%)だった。上位3製品群でも30%台の連想にとどまるうえ、都市によって連想される項目が異なることから、同社は「韓国は日本のような世界共通の強いイメージは確立されていない様子」としている。