STMicroelectronicsは、同社マイコン「STM8」および「STM32」のユーザ向け評価キット「Primer」の第3世代プラットフォーム「EvoPrimer」を発表した。ターゲット・ボードを含むキットとしてすでに提供されており、価格は99ドルとなっているほか、追加のターゲット・ボードも24ドルで提供され、ベース・ユニットも75ドルで個別に購入することが可能となっている。また、プラットフォームには、Raisonance Ride 7アプリケーション開発環境と、Raisonance STM8 CコンパイラまたはSTM32用GNU Cコンパイラが同梱されている。

「EvoPrimer」の外観

同プラットフォームには、第1世代のPrimer、第2世代のPrimer2で得た経験が活用されており、共通のベース・ユニットと交換可能な低コストマイコン・モジュール(ターゲット・ボード)が提供されており、柔軟性を向上させることが可能となっているほか、ツールに対するユーザの総投資額を低減することが可能となっている。

また、ターゲット・ボードは、低消費電力の8ビットマイコンSTM8Lと、32ビットマイコン STM32Fの「コネクティビティ・ライン」および「パフォーマンス・ライン」の各ファミリをサポートしており、低消費電力の「STM32L」と、90nmプロセス技術を採用した高性能「STM32 F-2」シリーズ向けのターゲット・ボードは近日中に発表される予定としている。

これらのターゲット・ボードは、LCDタッチスクリーン、ジョイスティック、MEMS加速度センサ、マイク、スピーカ&ジャック、Micro SDカード・コネクタおよび充電管理回路付きリチウムイオン電池を含むEvoPrimerの内蔵機能と容易に接続することが可能で、拡張コネクタが搭載されており、必要に応じて機能を追加することができるようになっている。

また、EvoPrimerに搭載された「CircleOS」が提供するサービスにより、設計者はマイコンの複雑な機能のすべてを理解する必要がなくなるという。