Texas Instruments(TI)は、同社のARM Cortex-M3ベースマイコン「Stellaris」向けにワイヤレスキット3種類を発表した。いずれも、同社のStellaris開発キット「DK-LM3S9B96」に接続して拡張モジュールとして使用することで、RFIDやローパワーRF、ZigBeeなどの通信機能を追加することが可能となる。

今回発表された3種類のキットの名称は以下のとおり。

  • Stellaris 13.56 MHz RFID ワイヤレス・キット「DK-EM2-7960R」
  • Stellaris 2.4 GHz SimpliciTI ワイヤレス・キット「DK-EM2-2500S」
  • Stellaris ZigBee ネットワーキング・キット「DK-EM2-2520Z」

3つのキットのイメージ図

各キットともに、Stellaris開発キットに含まれていたクイックスタートアプリケーションが含まれており、これにより開発者はネットワーク評価を10分以内に開始することが可能となっている。

DK-EM2-7960Rの構成は、同社のHF RFIDリーダー・モジュール・ターゲット・ボード「TRF7960TB」、非接触式スマート・カード2枚(ISO/IEC 14443A:MIFARE-1K)、TRF7960対応の追加タグ/インレイ、Stellaris「DK-LM3S9B96-EM2」拡張ボードとなっており、各種ソフトウェア・サンプル・アプリケーションが提供されるほか、サンプル・アプリケーションやファームウェア、追加プロトコルに関する技術書類も提供される予定。

DK-EM2-2500Sは、同社のオープンソースのSimpliciTIソフトウェアをベースとする包括的な2.4GHzワイヤレス・ソリューションで、1GHz未満~2.4GHzまでのローパワーRFソリューション用のバイナリへのアクセスをはじめとするマルチ・プラットフォーム・ソフトウェアをサポートしているほか、ファームウェア、各種ドキュメントおよびSimpliciTIサンプル・アプリケーションによる、シンプルなスター型ネットワークやポイントtoポイント構成をサポートしている。また、同社の「eZ430-RF2500 」キット、「CC2500」評価モジュール1点、Stellaris 「DK-LM3S9B96-EM」拡張ボード1点で複数のノードへの接続が可能となっている。

DK-EM2-2520Zは、ZigBee標準規格に準拠したZ-Stack 2.4ソフトウェア、ポートフォリオの拡張が進むIEEE 802.15.4製品ならびにプラットフォームにアクセス可能なサンプル・コーディネータ・アプリケーション・ソフトウェアを提供しており、評価モジュール「CC2520」、センサモジュールを駆動する2個のバッテリ、温度センサアプリケーションをすでにプログラムされた2つの評価モジュール「CC2530」と1つのStellaris「DK-LM3S9B96-EM2」拡張ボードを用いることで複数のノードへの接続が可能となっている。

なお、各キットともにすでに提供を開始しており、参考価格はDK-EM2-7960Rが99ドル、DK-EM2-2500Sが125ドル、DK-EM2-2520Zが249ドルとなっているほか、DK-LM3S9B96-EM2が39ドル、DK-LM3S9B96が425ドルとなっている。