STMicroelectronicsは、新興国向けのstandard-definition(SD)用低価格デコーダ「STi5206」を発表した。すでにサンプル出荷中で、量産開始は2010年第4四半期からを予定している。
同製品は、同社従来製品「STi5205」の後継品で、STBの設計ならびに生産のさらなる簡略化を目指し、追加機能を搭載。柔軟なアーキテクチャによる、低価格のZapperボックス、双方向STB、DVR対応STBなどの製品に対して、コスト効率の良いプラットフォームを提供することを可能とした。
また、専用の内蔵ビデオ・プロセッサとSTのDELTAビデオ復号システムを用いて、MPEG-2、H.264、AVS、VC-1/WMV9方式のSDストリームを高速処理することが可能なほか、FlashやMPEG-4(Part2)、MJPEGなど、Web上のコンテンツの復号にも対応している。
さらにセキュリティ面では、DVB、DES、AES、Multi-2、ICAMデスクランブラ、内蔵のスマートカード・インタフェース、SVP、MS-DRM、DTCP-UPコンテンツ保護などの技術を採用することで、信号の盗視聴防止に対応し、限定受信方式のサービス・プロバイダの著作権保護に対応することが可能となっている。