Analog Devices(ADI)は、同社のスイッチングレギュレータ製品として、DC/DCスイッチング・レギュレータ「ADP2119」「ADP2120」2製品を発表した。2製品ともに、すでに量産出荷を開始しており、1,000個受注時の単価はADP2119が1.27ドル、ADP2120が1.17ドルとなっている。

2製品ともに、2A/1.25A、降圧、DC/DC同期整流スイッチング・レギュレータで、低オン抵抗のスイッチングFET内蔵により、最高で93%の電力変換効率で動作する。また、位相補償回路とソフトスタート回路を集積しているため、ポイント・オブ・ロード(Point-of Load:負荷の近傍に電源を配置すること)アプリケーションなどに対応することが可能となっている。

また、電流モード固定周波数PWM(パルス幅変調)アーキテクチャによる、高い安定性と過渡応答性能を実現しているほか、パワーグッド出力や高精度ENスレショルド、トラッキング機能を用いることで高信頼性のスタートアップ・シーケンスが可能。さらに、外部周波数同期により、コンバータ間のビート周波数、可聴システム・ノイズ発生を除去できるほか、OVP(過電圧保護)、OCP(過電流保護)、UVLO(低電圧ロックアウト)、TSD(サーマル・シャットダウン)機能によるシステムの信頼性と保護の強化が可能となっている。

1.2MHz固定スイッチング周波数で2.3Vから5.5Vまでの入力電圧範囲で動作し、さまざまなポイント・オブ・ロード・アプリケーションに対応する。出力電圧は0.6Vから入力電圧(VIN)まで調節可能で、あらかじめ出力電圧を3.3 V、2.5 V、1.8 V、1.5 V、1.2 V、および1.0 Vに設定するオプションも提供されている。