Freescale Semiconductorは、医療用電子機器市場向け取り組みと投資の拡大を狙い、5つのマイコン製品ラインを新たに投入することを発表した。

5つの製品ラインは、ローエンドの8ビット・ソリューションからSoCの32ビット・ソリューションまで幅広いものとなっており、いずれも組み込みコントローラとして設計されており、血糖値計や心拍計を始めとしたポータブル医療アプリケーションなどに対応することが可能だ。

5つの製品とその特長は以下のとおり。

  • 「Flexis MM」:ピンおよびペリフェラル互換性を備えた8ビットおよび32ビット・マイクロコントローラ「MC9S08MM128」「MCF51MM256」で構成され、同社の医療機器向け製品ポートフォリオのフラッグシップとなる。FDAが規定する医療機器向けの基準に適合するよう設計されているほか、USBなど複数のコネクティビティ・オプション、ならびに測定用統合アナログ・フロント・エンド(AFE)を搭載している。また、コンティニュア・ヘルス・アライアンス規格に適合するPHDC(パーソナル・ヘルスケア・デバイス・クラス)USBスタックが提供される。
  • 「Flexis JE」:低消費電力の8ビットおよび32ビット・マイクロコントローラ「MC9S08JE128」「MCF51JE256」で構成され、統合AFEを除いて、Flexis MM製品ラインと同じ特長をすべて備えている。
  • 「S08LH」:8ビット・マイクロコントローラ「MC9S08LH」は、内蔵LCDドライバと高速16ビットSAR A/Dコンバータ(ADC)を搭載している。

なお、これらの製品は各種開発環境も含めて、すでに一部のカスタマ向けにサンプル出荷を開始している。量産は2010年第3四半期を予定しており、大量購入時の参考価格はローエンド品のS08LHの場合で2.08ドルからとしている。