大日本印刷(DNP)は、プリント基板にICチップをワイヤボンディングで実装し、多層のプリント基板に内蔵する技術を開発したことを明らかにした。

同社独自の実装技術「B2it」技術を活用したもので、2006年4月からはコンデンサや抵抗器などの受動部品を内蔵した基板の量産を、2008年1月からはICチップと受動部品を内蔵した基板の量産を実現しており、今回は700ピン以上のICチップをワイヤボンディングで接続詞、プリント基板に内蔵する量産技術をへと進化させた。

同技術は、層間の接続一を自由に配置できるため、基板内部の部品と、基板上の部品を最短で接続することができ、これにより、ICチップの動作を安定化させるとともに、モジュールとしての信頼性の向上が可能となる。

ワイヤボンディング実装部品内蔵プリント基板(左が断面写真、右が基盤のX線写真。赤い囲み部分はワイヤボンディング実装部品、青い囲み部分はコンデンサ)

ワイヤボンディング実装部品とコンデンサの拡大画像

なお、同社では、今回開発した基盤の量産を2010年10月より開始、2011年度には約40億円の売り上げを目指すとしている。