米Atmelは、同社の超低消費電力向けMCUである「picoPower megaAVR」ファミリに、Flash容量を従来品比2倍となる128KBに、RAM容量を4倍にそれぞれ増量した新製品を追加したことを発表した。新製品である「ATmega1284P」は44ピンの省パッケージで供給され、実装サイズや電力消費を最小に抑えたいアプリケーション向けに最適な製品としている。

ATmega128Pブロック図

同製品は、同社が従来このマーケットに投入してきた「ATmega164PA」「ATmega324PA」および「ATmega644PA」とピン配置および機能が互換であり、この結果Flash容量は16KB~128KB、RAM容量は1KB~16KBまでのバリエーションが提供されることになる。ATmega1284Pの消費電流は、1MHz/1.8Vのアクティブ時に0.45mA、Power Save Modeでは700nA、Power Down Modeでは100nAとなっている。

ATmega128Pは単体製品として出荷されるほか、Atmelの低電力無線アプリケーション(IEEE802.15.4/6LoWPAN/ZigBeeなど)対応製品の開発キットであるRZRAVENに同梱する形での出荷も開始されている。

ATmega1284Pのサンプル出荷はすでに開始されており、1万個の場合の価格は3.31ドルとなっている。なお、picoPowerでないATmega1284Pは2009年第4四半期に出荷を予定している。

また同社は、QTouchのSoftware Library Version 3.0を公開したことも明らかにしている。このLibraryはロイヤリティフリーで利用可能で、すべてのAtmelのAVR MCUおよび32bitのAVR32 UC3で利用可能であり、最大64チャネルのタッチスクリーンをサポートする。対応チャネル数が増えたことでアプリケーションの柔軟性が増したほか、必要なコンポーネントを選べるようにしたことで、より省メモリ性を高めたとしている。QTouch Libraryは同社の配布用Webサイトから入手が可能だ。