JALグループは10月6日、JALウェイズ77便(10月10日 ホノルル発 - 10月11日関西国際空港着)において、ASPIRE(Asia and Pacific Initiative to Reduce Emissions)という国際的な取り組みの一環として、現在考えうるすべての環境負荷軽減策を盛り込んだデモンストレーションフライト、「究極のエコフライト」を実施することを発表した。使用機材はボーイング747-400。
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ボーイング747-400 |
同社はこのデモフライトで、通常の「ホノルル-関西国際空港」便と比較して、消費燃料9,421ポンド(5,362リットル、ドラム缶27本分)の削減、またCO2排出量13,140kgの削減を目指す。
ASPIREとは、米国連邦航空局、オーストラリア管制会社、ニュージーランド管制会社が中心となって設立した、アジア・太平洋における環境保全のために航空機からの排出ガスを抑える国際的な取り組み。
これまで米国、オーストラリア、ニュージーランドの各国航空会社が環境負荷軽減策を盛り込んだデモフライトを実施している。今回の取り組みは、国土交通省がアジア初としてASPIREに参加することを受けてのもの。
今回実施される環境負荷を軽減するための対策は、「出発前」、「出発~巡航」、「降下~着陸~到着」時に実施される。
出発前の対策としては、「航空機重量確定後の燃料計算」、「軽量貨物コンテナの搭載」、「機内搭載品などの軽量化」、「客室乗務員手荷物の軽量化」、「補助動力装置(APU)の停止と地上施設の活用」、「エンジン洗浄」が実施される。
出発から巡航時の対策としては、「出発滑走路の変更」、「離陸後の経路短縮」、「飛行高度の調整」、「UPR運行方式の実施」、「DARPS運航方式」が行われる。
降下・着陸・到着時の対策としては、「CDA降下方式の実施」、「ディレイドフラップ進入」、「ディレイドギア進入」、「浅いフラップ使用」、「着陸滑走路の変更」、「逆推力装置使用抑制」、「2エンジン地上走行」が行われる。