半導体/FPD/太陽電池製造装置大手のApplied Materials(AMAT)は、太陽電池製造に用いられる同社のバックエンド処理装置「Baccini」に対応するマルチステップスクリーン印刷技術「Baccini Esatto Technology」を発売したことを明らかにした。

Baccini Esatto Technologyの外観

同技術を用いることで、ハードウェアとソフトウェアの組み合わせで、従来以上のコンタクト構造を形成することが可能となり、結晶系のSi太陽電池の変換効率を高めることができるという。

表面への二重印刷による金属配線や、マルチプロセスフローによる選択エミッタ構造などのコンタクト形成技術を実現可能なように設計されており、最初に実用化されたアプリケーションは、重ねプリントによる金属配線となっている。これは、グリッド線の幅を狭めながら厚みを持たせることで、グリッド線によるシャドーイング効果を低減しつつ、導電性を改善することが可能となる技術。量産環境では、線幅120μmの単層配線に代わり、線幅80μm以下で厚みが2倍の2層配線を形成することが可能だ。

同社では、可能性のあるアプリケーションの1例として、同重ねプリントによる金属配線アプリケーションにおいて絶対変換効率を最大0.5%高めることが可能だとしている。