NECエレクトロニクスと独Vector Informatikは、両社の協業の成果として、NECエレクトロニクスの各種ハードウェアプラットフォームを対象にした「AUTOSAR 3.0」対応ソフトウェアを提供していくことを発表した。これにより、同ソフトを用いることで新規開発作業の必要性を最小限に抑えつつ、アプリケーションソフトの開発を簡便化することが可能となる。

自動車に組み込まれる電子制御装置(ECU)のサプライヤは、OSと、メモリマネジメント、FlexRay/CAN/LIN用通信スタックなどのすべてのハードウェア非依存のAUTOSAR基本ソフトウェアモジュールを、Vectorから入手することができるほか、AUTOSAR対応ソフトウェアのアプリケーション設計/コンフィギュレーション/生成のための開発ツールを利用することが可能である。

また、NECエレクトロニクスからは、同社製ハードウェア用に最適化され、ハードウェア非依存のベーシックソフトウェアとハードウェア間のインタフェースとしての役割を果たすAUTOSARマイクロコントローラ抽象化レイヤ(MCAL)が提供される。

なお、現在サポートしているNECエレクトロニクス製のマイコンは、「V850E/PHO3」と「V850ES/Fx3」の2種類となっている。