このようにして、SBS 2008を用いたメリックスの新システムは誕生した。特に大きな課題だった東京営業所と大阪本社のデータ連携については、ファイルサーバとデータベースの分離に加えて、Windows Server 2008から実装されたターミナルサービス「RemoteApp」を利用することで解消した。豊饒氏は「RemoteAppは従来のRemote Desktopと比べて使い勝手がさらに向上しており、まるで東京営業所内にデータベースがあるかのような高速レスポンスを実現できました。追加パッケージを購入する必要がないのも魅力ですね」と語る。

また、メリックスではこれまでフリーのメールサーバを利用していたが、今回のリプレースを機にExchange Serverへと移行したことも大きなメリットを生み出している。豊饒氏は「正直なところExchange Serverは大企業に適したメールサーバで『重い』『大きい』『面倒』というイメージがありました。しかし、いざ導入してみるとセッティングの容易さに加えて、出張時でも過去のメールやアドレス帳が参照できるなど、予想以上の使いやすさに驚きました」と語る。そのほか、ネットワークの構成や管理が簡単に行えるSBS 2008独自の専用コンソールも、利便性を向上する要素の一つになっているという。

メリックスのSBS導入前と導入後のシステム

SBSは価格の安さから購入することが多いが、せっかく付属するExchange Server、SharePoint Services、Windows Server Update Servicesなどを使いこなせていないケースも多い。しかし、メリックスでは、導入を期にメールサーバをExchange Serverに切り替えるなど、積極的に活用している。

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 Windows Server製品部 アソシエイトプロダクトマネージャの小黒信介氏

この点について、製品導入を担当したマイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 Windows Server製品部 アソシエイトプロダクトマネージャの小黒信介氏も「メリックス様にはSQL ServerとExchange Serverの両方をフル活用していただき、まさにSBS 2008の理想的な使い方といえます」と語る。

最後に「現在はまだ既存のグループウェアを使っていますが、繁忙期を過ぎてからSBS 2008に付属する『SharePoint Services 3.0』への移行を予定しています。高品位なシステムをベースとして、今後もお客様の生活に役立つような新サービスを続々と展開していきたいですね」と、豊饒氏は将来への拡張計画を語った。また、SBSに望む点として、負荷分散の観点からActive DirectoryとExchange Serverを別々のサーバにインストールできればという要望を挙げた。