NECエレクトロニクスは3月4日、カーオーディオ向けシステムLSI「μPD35502」を発表、即日サンプル出荷を開始した。サンプル価格は2,000円で、合わせて提供を開始したドライバソフトからアプリケーションソフトまでの同LSIの機能すべてを実現するソフトウェアについては、1本あたり300円としている。量産開始は2009年9月から月産30万個で予定している。

カーオーディオ用システムLSI「μPD35502」のチップ外観

同LSIは、従来製品比で音楽データの処理能力を約3倍向上させており、ソフトウェアの活用により最大3種類の曲を同時に再生することが可能である。また、現在対応している圧縮音楽フォーマットはMP3、WMA、AACだが、将来的には、音楽フォーマットの追加などをLSIの変更なしにソフトウェアのバージョンアップだけで対応する予定としている。

さらにUSBインタフェースのほか、SDインタフェースを内蔵したことにより、携帯音楽プレーヤやUSBメモリのほか、SDカードからの音楽再生にも対応することができるようになった。

このほか、オプションとしてBluetoothモジュールおよびBluetoothソフトウェア・プロトコル・スタックを付加することが可能であり、ハンズフリー機能や携帯電話/携帯プレーヤからの音楽再生が可能になる。加えて、別オプションとして最大4倍速でリッピング中のデータ同時再生も可能なCDリッピングソフトなど複数のソフトウェアの提供を予定しており、これによりカスタマのソフトウェア開発期間の短縮を実現するとしている。