東芝のグループはスイッチトレジスタを用いたBluetooth用90nm CMOS Continous-Time(CT) Band-pass filter(BPF)に関して発表を行った。

BPFの中心周波数を制御するためには、BPFを構成している積分器の時定数RCを制御する必要がある。一般的にはCを制御するためにスイッチトキャパシタを用いる。

しかし、スイッチトキャパシタは制御クロックが周期信号であるためエイリアスの問題がある。そこで、提案手法では時定数のもう1つの素子であるRをSwitched-resistorとして制御する位相情報から生成されたtuning wordをΔΣ変調をしてスイッチトレジスタのスイッチを制御することで、ディザリングが可能であり、これによりエイリアスの問題を解決できる。

4次バターワースフィルタをリープフログで構成し、実測を行っている。提案手法は従来回路と同等の消費電力、die areaでありながら、Tuning stepが72[kHz]→6.3[kHz], Differenctial nonlinearityが24[kHz]→1.8[kHz],Cutooff Frequency standard deviationが17.6[kHz]→2.5[kHz], Passband rippleが1.2[dB]→0.81[dB]と向上している。