Texas Instruments(TI)は11月12日、同社の低消費電力16ビットマイコン「MSP430」に、同じく同社の小電力無線用LSIソリューション「Chipcon」の無線(RF)機能を1チップで統合した「CC430」ファミリを発表した。
同ファミリは、2つのチップを1つに統合することで、従来の2チップソリューションと比較し、パッケージならびにプリント基板面積を50%削減することが可能。
また、MSP430で用いられていたペリフェラル群は、そのままCC430ファミリでの活用することが可能だ。例えば、16ビットA/Dコンバータや低電力コンパレータなどは、RF通信中は動作するものの、非動作時には自動的に電力を消費しない機能を備えている。
さらに、新たなペリフェラルとしてAES(Advanced Encryption Standard)を用意、無線で送受信したデータの暗号化/複合化を行うことが可能となった。将来的にはLCDドライバも統合する予定だ。
最初の製品は、16ビットマイコン「MSP430F5xx」ならびにサブ1GHz RFトランシーバ「CC1101」がベースとなる予定。F5xxは、アクティブ時で1MHzあたり160μA、スタンバイ時で1.5μAの消費電力性能ならびに最大25MHzの動作周波数を実現している。
この製品のサンプル出荷は2009年第1四半期に開始を予定しており、量産は2009年後半を予定している。量産時の単価は100万個受注時/年間で2ドル以下を予定している。