凸版印刷は、香港で運用されている非接触型IC乗車券「Octopus」(広東語では"八達通")にクレジット決済機能を付けたカードの製造および供給を開始した。すでに先月26日より、Citibankの香港法人から一部カードが発行されている。

「Octopus」は、香港市内の鉄道やバス、フェリーなどの公共交通機関で運用されている非接触型ICカードである。日本のSuicaやICOCA、PASMOなどと同様、ソニーが開発した非接触型ICカード技術方式「FeliCa」を採用している。電子マネー機能も付いており、一部店舗や自動販売機などでも利用できる。

今回、凸版印刷が供給を開始したのは、Octopusにクレジットカード決済機能を付けたもの。従来のFeliCaを採用したOctopusに、新たに磁気ストライプを付け足すことで決済機能を実現した。そのほか、オートチャージ機能やポイントキャッシュバック機能なども追加されている。

凸版印刷はこれと同様の交通・決済一体型ICカードをシンガポールにも供給している。現在、Citibankのシンガポール法人など2つの金融機関で発行されており、発行枚数は総計で50万枚にのぼる。