富士通は9日、64kバイトと大容量のFRAM(Ferroelectric Random Access Memory:強誘電体メモリ)を搭載したUHF帯RFIDタグを開発したと発表した。同社によると、航空分野のメンテナンス情報管理などでの用途を想定しており、2008年度第1四半期に発売を予定している。
64kバイトのFRAMを搭載したUHF帯RFIDタグ |
本製品は、UHF帯RFIDタグの通信規格であるEPCglobal Class1 Generation2やISO/IEC 18000-6 Type Cに対応している。また、航空機使用を目的とするパッシブ型RFIDタグの環境仕様や試験方法について規定した規格であるSAE AS5678に準拠している。対応する周波数帯域は860~960MHz。大きさは50.8(W)×25.4(D)×6.22(H)mm、重さは13.6g。メモリサイズはシステムメモリが1,280バイト、ユーザメモリが64,256バイト。
同社によると、航空機のメンテナンスでは精度を高めるために徹底した部品管理を行っているという。メンテナンスでは航空機の部品情報や、整備履歴などの情報をRFIDを使って管理することもあるが、これらの情報が大容量化し、従来の数百ビットや数キロバイト程度のメモリ容量では足りなくなってきているという。そこで今回、大容量のRFIDタグを開発した。