Photoshopの未来はどうなる?

--Photoshop CS3 EXTENDEDには、ビデオペイントの機能がつきましたが、あれも現場の要求が多かったからなのでしょうか。

トーマス氏:Photoshop CS3 EXTENDEDのバージョンは、非常に小さなマーケットで必要とされている特殊な機能をなんとかしようというものです。ビデオペイントの機能については、長い間ビデオアーティストたちから要望があった機能なので、今回組み込まれました。

--現在でもお二人でPhotoshopに関して意見を交換するようなことはあるのですか?

トーマス氏:今はないですね。

ジョン:私はPhotoshopの開発に現在ほとんど携わっていませんから(笑)。私がPhotoshopの開発に携わっていたのはバージョン3までですね。

--現在ジョンさんは、トーマスさんに実現してもらいたい機能などの要望はありませんか?

ジョン氏:現在のPhotoshopのバージョンは、かなりしっかりしたものなので、これで満足してますね。きっと私は普通のユーザーと違ってあまりソフトに多くを望まないタイプなんだと思います(笑)。

--これから、Photoshopはどのような進化をしていくのでしょう。

トーマス氏:Photoshopで採用される機能というのは本当にリリース直前までわからないものが多いんです。長期的な展望においてわかっているのは、本当にラフなアイデアだけなんです。ソフトウェアの進化というは、そもそもユーザーのニーズによって成り立っているといえます。ユーザーの手に委ねられているといっていいでしょう。新バージョンを出荷した後、次のバージョンに向けてのミーティングが行われるのですが、我々がプランしていないような機能もユーザーからの要望で、採用されていくということも多いのです。また、機能の中には、担当者が長い期間リサーチプロジェクトとして開発してきた機能がやっと採用されるということもあります。CS3でいうならば、レイヤーの自動整列なんかは、そのようなプロジェクトのひとつです。ですから、Photoshopが今後どのように進化していくかというのは、私にすらわかりません。私自身、いくつかのアイデアは持っていますが、今はまだ内緒です(笑)。

--今日は、お忙しい中ありがとうございました。