北京富基旋風科技(富基)と広州融通系統集成(融通)はこのほど、合併して新会社を設立すると正式に発表した。

富基はアジア太平洋地域で卸売、物流、小売など流通関係のソリューションとサービスを提供するリーティングサプライヤー。NASDAQに上場した中国ソフトウェア企業の草分けだ。一方、融通は中国の小売業向けソフトウェア大手。

新会社の名称は、北京富基融通科技(富基融通)で、800社を超えるユーザーと600人以上の従業員を抱える業界最大手の企業となる。融通董事長兼総経理の童徳良氏が、新会社の総裁に就任する。

富基董事長兼CEOの顔艶春氏は、「中国のソフトウェア産業は競争激化とM&A攻勢に直面している。SAP、Oracle、Microsoftなど大手企業が中国企業との提携を進める一方、包囲攻撃も強化してきている。富基と融通の双方はこうした業界情勢を真剣に分析し、共同で新たな挑戦に挑んでいく。新会社となる富基融通は今後、社員、株主、パートナーとともに、規模の拡張と資本合理化を推進しつつ、流通産業の健全な発展に寄与していきたい」と、合併の背景や意義を語った。

新会社の総裁となる童氏は、「新会社は、ビジネス・イノベーションとコスト削減を通じ、中国市場におけるリーティングポジションと競争優位を固めていく。中央研究院を設立し、世界でも一流のソリューションを開発する計画だ。同時に、サービス・イノベーションを推進し、大規模な処理能力と迅速な対応能力を持つサービスチームを育成していく」と、今後の経営方針を明らかにした。

富基と融通の合併は、業界内外から大きな関心を呼んでいる。富基と融通がともに流通業界向けソフトウェア市場において強い影響力を持つブランドであるため、富基融通が両社のブランド力を発揮しつつ、中国流通業における最強のソフトウェア開発サービス企業として発展を目指すだろうと予測されている。