翌日、大樹町のお祭りで、ペットボトルロケット大会が開かれた。そこでカムイロケットの公開燃焼実験の機会があり、実験はもちろん成功し拍手喝采であった。その帰りに、見学に来ていた秋田大学の学生さんたちが植松電機に行くというので、私も便乗させていただくことに。植松電機には、学生や研究者が研究したり宿泊したりできる設備がそろっている。これは、植松さんが個人で借金をして建てたもの。そこまでするのは、「人を育てたい」という彼の熱い想いがあるからだろう。

植松電機は、もともとは芦別市にあって、赤平には2000年に移転したのだそうだ。移転して開所式をしたのが8月4日。今回の打ち上げも8月4日。ただの偶然なのか、神様のお導きなのかはわからないけれど、7年前に植松電機がこんなふうになると、誰か一人でも想像できた人がいるだろうか。

芦別の旧植松電機社屋はまだ残っているというので、連れていっていただいた。自宅と一体になっている小さな町工場。ここからこんな未来が開けていくなど、誰が思っただろう。「思うは招く」。植松さんがよく口にされる言葉だ。カムイロケットがこれからどんな風に育っていくのかは、きっと、関わる人たちがどんな「思い」を持つかによるのだろう。輝く未来が開けていくように、祈らずにはいられない。

芦別市にある植松電機の旧社屋

赤平市の新社屋。従業員も10名を超えた。見学者といっしょに朝の体操中

無重力実験ができるように作った塔。夜はライトアップされる

最後に、永田先生と植松さんの交換日記風ブログがあるので、こちらもぜひ見ていただきたいと思う。