札幌市とさっぽろ産業振興財団、マイクロソフトの3者は23日、今年6月に開設した「札幌イノベーションセンター」を拠点とした組込み技術者育成プログラムを、24日から開始すると発表した。同日に同技術者を対象としたセミナーを開くとともに、最新の組込み機器向けオペレーティングシステムである「Windows Embedded CE 6.0」関連の教育プログラムを開始する。

3者は2006年10月に組込み技術者育成に関して共同で取り組むことで合意、組込み機器向けOSであるWindows Embedded CE 関連の技術トレーニングをベースに、カリキュラムや教材の開発、研修プログラムの実施を共同で行ってきた。今回提供されるプログラムは、従来Windows Embedded CE 5.0を教材としていた内容を、Windows Embedded CE 6.0をベースにしたものに改定したものという。

新プログラム実施の拠点となる札幌イノベーションセンターは、札幌市の地元企業が自社のソフトウェアを最新のプラットフォーム上で検証や実証実験を行ったり、マイクロソフトのプログラムを地場のIT企業に提供することなどを目的に、6月12日に札幌市エレクトロニクスセンター内に開設。今回の取り組みも、同センターを拠点に、札幌市内で講師教育を行い、その教育プログラムを受講した講師が地元のIT企業の技術者に対して教育を行う「地元完結型」となっている。

同プログラムが開始される24日には「組込み技術者育成・活用セミナー Windows Embedded CEフォーラムin札幌」が開催され、マイクロソフトや携帯通信関連企業などにより、Windows Embedded CEに関する講演が行われる予定。同製品の技術や専門知識を組込み技術者に提供する。また、同製品の関連製品や技術者育成研修での実施環境の展示も行われる。