高級腕時計の中には、製造本数や販売地域、販売時期が限られている「レアな」時計がたびたび登場します。本連載では、数々の腕時計を見てきたプロフェッショナルが厳選する、レアな腕時計を写真とともにお届けします。
今回は、多くのアンティークウォッチを取り扱うシェルマン銀座店の藤原亮介さんにパテック・フィリップの懐中時計「ミニッツリピーター PG」を紹介してもらいました。
パテック・フィリップ「ミニッツリピーター PG」(800万円)※
レア度:★★★★☆
どんな時計?
1900年代初頭に作られた懐中時計で、高い音と低い音の組み合わせで現在時刻を知ることができるミニッツリピーターが特徴です。この機構自体はマリー・アントワネットが生きた1700年代から存在します。
リピーター機構には大きく分けて3種類ありますが、今回紹介する「ミニッツリピーター」はその中でも最上位の機構となります。
低い音が何時なのか、高い音が何分なのかを表しており、途中15分毎に高い音と低い音の組み合わせでキンコンとなることで、文字盤をみなくとも音で何時何分なのかを知ることができる仕組みとなっております。
スタッフに聞いた、この腕時計がレアな理由
1900年代初頭、ケースマテリアルがピンクゴールドかつミニッツリピーター搭載の懐中時計というのは非常に数が少なく大変高価なものでした。
当時パテック・フィリップの懐中時計を持つ人が誰かというと、王様や貴族といったいわゆる「特権階級」です。その頃は「金といえばイエローゴールド」という感覚だったようで、今でこそ人気なピンクゴールドがあえてが選ばれたという事実が、この時計がいかに特別なオーダーであり、希少性の高いレアな時計であるかを物語っています。
また、ルイ針と呼ばれる装飾針に施された細工は見事と言う他ありません。おそらく一つ一つ手作業で作削り出していったはずですが、この仕事ぶりを見れば当時の職人がいかに凄かったのかが感じていただけると思います。





