EvernoteがWebクライアントのデザインを刷新した。米サンフランシスコで始まったEvernote Conference (10月2日-3日)で発表し、2日にベータ版として提供し始めた。WebブラウザでEvernoteにサインインし、新デザインをオプトイン(希望者は選択)すると切り替わる。正式版は今秋以降に登場する予定だ。

WebブラウザでEvernoteを使用できるWebクライアントはクロスプラットフォームを実現するが、EvernoteにはWindows版とMac版のデスクトップアプリケーションが揃っている。デスクトップ版を思わせる豊かな機能を評価する声はあったが、Evernote社内では「Webクライアントは提供する目的が明確ではない」という議論があったという。そこで、Webクライアントのメリットを活かして軽快で速く、そしてユーザーがシンプルに扱えるように大胆にデザインを変更した。

デスクトップ版をWebアプリで再現したような従来のWebクライアント。機能豊富だが、Webクライアントのメリットを活かしたUIとは言いがたい

新しいユーザーインターフェイスは、ユーザーの集中(focus)を促すデザインになっている。開くと、左にシンプルなナビゲーションバー、右に新規ノートが広がる。新規ノートに入力し始めるとナビゲーションバーが消えて、全体がノートになる。そしてノートで文字を選択すると編集ツールバーが現れるというように、作業に応じて不要なものが消え、必要なものが現れる。例えば、ナビゲーションバーからノートを選択すると、旧デザインに近い3カラムに姿を変える。見た目はシンプルだが、使ってみると非常に機能的だ。

シンプルですっきりとした新デザイン、すぐに新規ノートを作成できる状態で開く

新規ノートに入力している時は全体がノートに

ノートをブラウズする時は3カラムデザイン