3月9日、パナソニックセンター東京にて、デジタル一眼のニューモデル「LUMIX DMC-G2」の発表会が開かれた。
女性ユーザーを強く意識したタッチパネルUI
G2は、同社マイクロフォーサーズ機第一号である「LUMIX DMC-G1」の後継機種。外観デザインこそほぼ同じながら、背面液晶モニターにタッチパネル方式を採用したことで、操作系はほぼ別物といえる進化を遂げている。ステージでは、このタッチパネルによる具体的な操作法のデモンストレーションが行われた。
G2のコンセプトについて語る、パナソニック デジタルAVCマーケティング本部 本部長 西口史郎氏 |
「G2は今までにない遊べるカメラ」と語る、AVCネットワークス DSCビジネスユニット ビジネスユニット長の北尾一朗氏 |
3.0インチ・バリアングル液晶モニター上に表示された被写体の顔に指でポン、とタッチすると、即座にピントが合う。続いて手前の花にタッチすると、今度は花に合焦する。このように、画面上の任意の場所にタッチすることで、素早くフォーカスを移動させることができる。
また、AFモードを追尾AFにセットしてメインの被写体にタッチすれば、被写体が画面外に出ない限り、カメラがピントを追従し続けてくれる。さらに、画面タッチでシャッターを切ることも可能。連写モードで画面を押し続ければ、ピントを追従したまま連写できる。
これは、パナソニックのユーザーマーケティングで得られた「一眼レフカメラを使わない理由」のひとつ、「操作が難しそう」なことに対する回答と、パナソニック デジタルAVCマーケティング本部 本部長の西口史郎氏は語る。また同調査によると、LUMIX Gシリーズ購入者の実に約3割が女性。しかも、34才以下の未婚女性が2009年にカメラへ投資した金額は、前年比なんと267%という数字が出ているという。
コンパクト機では得られない奥行きのある画質に、マイクロフォーサーズならではの小型軽量ボディ、そしてタッチ方式の簡単な操作と、女性をターゲットとして強く意識したG2。広告にも、引き続き女優の樋口可南子さんを中心とした女流一眼隊を起用、プロモーションをおこなうことが発表された。
ムービー一眼がより身近・高画質に
G2に採用されている撮像素子はGF1と同じながら、画質・描写性能・解像感のさらなる向上のため、「超解像技術」を搭載した画像処理エンジン「ヴィーナスエンジンHD2」を採用。これに豊かな階調性を持つCCDと、低消費電力性能で有利なCMOSの特長を併せ持つLive MOSセンサーを組み合わせ、エッジ、ディテール、グラデーションの再現性をアップ。各所の補正必要量を判断しながら処理を行い、さらなる高画質を実現しているという。また、ノイズリダクション性能の向上により、高感度性能はISO6400に対応した。
今回、G1がG2に置き換わったことで、LUMIX Gシリーズは全機種HDムービーに対応した。G2は「AVCHD Lite」に対応、1280×720のハイビジョン動画撮影が可能。ボディ上部の独立した動画撮影ボタンで即座に撮影を開始することができるうえ、撮影シーンを解析して適切なパラメータを適用する「おまかせiA(インテリジェントオート)」も利用できる。しかも、自動追尾のフルタイムAFが動画にも対応、一眼での動画撮影をハードルの高いものにしていたピント合わせの問題を大きく改善し、一眼ムービーを「積極的に使いたくなる」レベルにまで押し上げた。