コロナ禍の影響で増えたおうち時間。“家での生活をどう楽しむか”に意識を向けている方も多いことだろう。映像コンテンツはその格好のターゲットで、話題の新作ばかり狙って見るのもいいし、見逃していたドラマやお気に入りの映画をこの機会に楽しむなどなど……かくいう筆者も、その一人だ。

実はつい先日、おうち時間を楽しむのに持ってこいなプロジェクターを手に入れた。それが、LGエレクトロニクス・ジャパンの4Kレーザープロジェクター「HU810PB」

これが、想像以上の代物で驚いた。というのも、自宅がまるで映画館になったみたいなのだ。そこで今回は何がそんなに良かったのか、本音でレビューしていきたいと思う。

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あの映画を自宅で忠実再現

「インターステラー」という映画が大好きだ。数年前にBlu-rayを購入して以来コンスタントに月3回、UHD-BDに買い直してからも月2回は見ているから、もはや「好き」を通り越しているかもしれない。もちろん、お気に入りはブラックホール「ガルガンチュア」が大写しになるシーン。後日ノーベル物理学賞を受賞するキップ・ソーン博士監修のもと、重力物理学の理論に基づき計算づくで描かれたブラックホールは、従来のSF映画で見たそれとは説得力の次元が違う。おそらくリアルに近い見えかたであろうブラックホールなのだ。

  • ※画像はブラックホール「ガルガンチュア」のイメージとなります

そのガルガンチュアは、映像機器にとってはかなりの鬼門といえる。ブラックホールの中心付近、事象の地平面内部は光を外部に出さないため、完全な黒でなければならない。一方、事象の地平面外側には降着円盤(ブラックホールに吸い込まれるチリが摩擦で超高熱を発する領域)があり、極めて強い光を放つ。その絶対的なコントラストを描ききることがクリストファー・ノーラン監督の意図にあることは間違いない。

これまで主に液晶テレビで鑑賞してきたガルガンチュアだが、自宅でじっくり鑑賞するにはプロジェクターが最適という結論にたどり着いた。高精細で高コントラストとなれば「4K」と「HDR」の対応は必須、プラスアルファも求めたいところだ。

選んだのは、LGのホームプロジェクターシリーズ“CineBeam”から登場した4Kプロジェクター「HU810PB」。

光源はレーザー、しかもデュアルで輝度は最大2,700ルーメン。投影方式はIMAXシアターでおなじみ(採用率100%)のDLP、コントラスト比は2百万:1という高さ。画面サイズは最大300インチ(幅約6.6m)、そこにフルHDの4倍の情報量を持つ4K映像を投影できる。HDR(High Dynamic Range、明暗差をダイナミックに表現できる映像技術)にも対応しているから、輝度差や色彩の豊かさにも期待できるというものだ。

早速100インチのスクリーンでガルガンチュアの事象の地平面に近づくシーンを確認したが、息を飲む映像とはこのことだ。宇宙船とその背景にある漆黒の空間、降着円盤が放つ強烈な光とのコントラスト。ともすればベタ塗りの帯に見えてしまう降着円盤も、表面には細かい無数の筋を確認できる。4Kの解像度、HDRならではのダイナミックレンジの広さは伊達ではない。

個人宅ではなかなか実現困難だが最大300インチまで対応するので、環境が用意できればより迫力のある映像美が味わえるだろう。たが、100インチスクリーンのほうが画素密度(PPI)で勝るというメリットもある。ブラックホールなだけに、息を飲むどころか吸い込まれるような映像だ。

ふだんはガルガンチュアのシーンばかり見ている筆者だが、今回はHU810PBの性能を確認するため先頭から再生を開始。元空軍パイロットの主人公が悪夢から目覚める場面は明け方の薄暗い部屋のため、暗部の階調表現が苦手な映像機器では表情や布地など細かい情報を読み取りにくく、ベタッとした画になりがちだが、HU810PBはここをしっかり表現する。

この難しいシーンは、HDRならではの広大なダイナミックレンジで描写されるが、HU810PBには「ブライトネスオプティマイザー」という隠し玉もある。周囲の明るさに応じてカメラの絞り機構のようにアイリスを開閉し輝度を調整する「Irisモード」、フレーム単位でレーザーの出力を調整してシーンに応じた明暗差を表現する「アダプティブコントラスト」を適切に設定すると、設置場所による影響を受けずに暗い場面は暗く、明るい場面は明るく描けるようになるのだ。

同機能はHDR映像のフレームごとに埋め込まれたメタデータを参照するため、HDR10+コンテンツが対象となり、通常のHDR10で収録されているUHD-BD版インターステラは対象外ということになるが、もし将来HDR10+対応版が発売されたら……興味は尽きない。

「ダイナミックトーンマッピング」の効果も挙げられる。HDR映像にフレーム単位で付くメタデータを参照することにより、つねに最適な明るさ・色彩を表現できるというものだ。従来のトーンマッピングは映像全体を通じて行うもので(スタティックトーンマッピング)、場面ごとに明るさが大きく変わる映像は物足りなさを感じることも。映像機器の性能に応じ最大限のコントラスト表現が可能になるダイナミックトーンマッピングがあるから、2百万:1というHU810PBの高いコントラスト性能が生きてくる。

それにしても、HU810PBで見るインターステラーは“映画っぽさ”が濃厚だ。薄型テレビで見ると、どうしても映画館で観たときの記憶との齟齬が生じてしまうが、HU810PBはその記憶にかなり近い。選択した映像モードは「Filmmaker Mode」。ノイズリダクションや疑似フレームの挿入といった高画質処理を無効化し、映像ソースをありのままに再現するというもので、それがうまく作用したのだろう。

ネット動画もこれ1台でOK

インターステラーばかりでは実力検証にならないから、今度は映像ソースを「YouTube」に変更。HU810PBのシステム「webOS」では、YouTubeやAmazon Prime Video、TSUTAYA TV、U-NEXTなどのVODアプリを利用できるのだ(※)。IEEE 802.11a/b/g/n/ac対応のWi-Fi機能も備えているから、ビデオレコーダーやセットトップボックスなどの周辺機器は不要。自宅にWi-Fiネットワークさえあれば多彩なコンテンツを楽しめてしまう。

※対応コンテンツ:YouTube、Amazon Prime Video、TSUTAYA TV、U-NEXT、DAZN、Spotify、AccuWeather

YouTubeでは膨大な数のコンテンツが公開されているが、その大半は4K以下の解像度。1080p(1,920×1,080ピクセル)はまだいいほう、720pや480pのコンテンツも少なくないが、HU810PBには「6ステップアップスケーリング」という強力な応援団が控えている。

6ステップアップスケーリングは、4K以下の解像度の映像を4K画質にアップスケーリングする機能で、通常は『解析+高精細化 → 4K映像化 → 4Kフレームレート変換』という3工程で行われるところ、『解析+高精細化 → 最適データ生成 → 4K映像化 → 明瞭化処理 → ディテール強調処理 → 4Kフレームレート変換』と6工程に増やすことで、緻密な映像の再現を可能にしている。

この機能が活躍するのが、YouTubeでたくさん公開されているライブ映像。たとえば、Official髭男dismの公式ライブ映像「I LOVE...」は最大解像度1,080pxだが、この6ステップアップスケーリングが適用され映像に生々しさがくわわる。照明の光がパキッとしてコントラスト感が増し、衣装など細部がはっきり・くっきり見えるようになるのだ。

サウンド面もしっかり。UHD-BDなどディスク再生であれば、ホームシアターのセオリーどおりAVアンプを軸としてシステムを構築することになるが、HU810PBのHDMI端子はeARC(映像機器のHDMI端子から最大8chの音声信号を出力する規格)をサポートしているから、PCM/5.1chはもちろんDolby Atmosなどのオブジェクトオーディオまで、HDMIケーブル1本で対応できる。サウンドバーを導入しHDMIケーブルでつなぐだけで、サラウンドシステムを構築できてしまうのだ。初めてホームシアターに挑戦する人には、絶好の音質向上策といえる。

想像以上に便利だった「AirPlay 2」

HU810PBとともに暮らしてみて、インターステラーの鑑賞以外に使用回数が多かった機能は「AirPlay 2」だ。iPhone 12 Proで撮影した静止画・動画を映してみたが、精細感があるうえに色も鮮やか、HDRらしいダイナミックレンジの広さを楽しめた。内蔵スピーカーでとりあえず音出しできる点もうれしい。

“おうち時間”が長い今だからこそ、より快適なオフタイムを過ごすために、「HU810PB」でQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を爆上げしてみるのもいいかもしれない。レーザー光源は明るいうえに約20,000時間の長寿命、熱心な映画・テレビマニアも満足できる長く付き合える逸品だ。

「HU810PB」をもっと知りたい→

※Dolby、ドルビー、Dolby AtmosおよびダブルD記号はドルビーラボラトリーズの登録商標です。Dolby Visionはドルビーラボラトリーズの商標です。
※Air Play は、米国その他の国で登録されたApple Inc.の商標です。

[PR]提供:LGエレクトロニクス・ジャパン