あのライカがスマホのカメラを監修!

再び「HUAWEI P9」に話を戻そう。最大の魅力は、なんといっても前述したライカ監修のダブルレンズカメラにある。レンズには、本機のために特別設計された「SUMMARIT H 1:2.2/27 ASPH」を採用。SUMMARIT HのHは、ファーウェイのHを意味する。イメージセンサーは、片方がモノクロ、片方がRGBで構成されており、ディテールや陰影情報をモノクロセンサーが、色彩情報をRGBセンサーが担当する。撮影した2つの画像を組み合わせることで、豊かな色彩とシャープな描写を両立させている。

特別設計された「SUMMARIT H 1:2.2/27 ASPH」レンズを搭載。イメージセンサーは、片方がモノクロ、片方がRGBで構成されている

また、ダブルレンズの採用は、フォーカスにも恩恵を与えている。シングルレンズのカメラで行える通常のオートフォーカスや、暗所で活躍するレーザーフォーカスに加え、2つのレンズを利用して距離を測定するデプスフォーカスを実現。これらを駆使したハイブリットフォーカスにより、高速かつ正確なフォーカスが可能となった。

ダブルレンズカメラを搭載することで、距離によって焦点を決めるデプスフォーカスを実現

デジタルカメラに劣らないハイクオリティ写真の秘密とは

「HUAWEI P9」のダブルレンズカメラを活かすべく、カメラアプリの機能は特に充実している。その中でも、本機のレンズ機能を最大限に発揮できるのが、プロモードだ。デジタルカメラのようにISO、シャッタースピード、絞り値など様々なパラメータを設定でき、思い通りに撮影できる。またライカが監修した「標準」「鮮明」「ソフト」というフィルムモードも搭載されており、アナログフィルムで撮影したかのような色調を再現可能。さらに、単体センサーを活かしたモノクロモードの豊かな階調も実用性が高そうだ。

ISO、シャッタースピード、絞り値などを自由に調整できるプロモード

プロモードでの撮影風景。デジタルカメラのように、撮影者が意図した設定で写真を撮れる

モノクロ撮影の撮影風景と作例。質感の高い白黒写真を撮ることが可能だ

デジタル絞り効果を利用した、ワイドアパーチャ機能も実用性の高いモードだろう。絞り値の変更を液晶画面上でリアルタイムにプレビューしながら、高価なレンズを使用したかのような深いボケを加えられる。また、撮影後にフォーカス位置を再調整できるのは、逆にデジタル絞りならではの特徴といえる。食べ物を撮る際にも、余計な背景情報を入れずに撮影できそうだ。

デジタル絞りを利用したフード撮影。食べ物以外の光景がしっかりとボケている

ダブルレンズを利用したアウトカメラに焦点が向きがちだが、800万画素インカメラによるセルフィー(自撮り)機能も充実している。特に女性の利用頻度が高いであろうセルフィーにおいては、肌をきれいに見せるビューティーモードを使うことで、アップで撮影しても美しい肌色で撮影できる。このビューティーモードは動画撮影時にも利用可能だ。

セルフィー(自撮り)時には、肌をきれいに見せるビューティーモードが嬉しい

このほかにも、「HUAWEI P9」は多数の撮影モードを搭載している。撮影画像にフィルターを付与する機能や、写真の明度差を加工するHDR機能、パノラマ機能、文字を認識して自動で撮影や切り抜きを行う文書撮影機能などさまざまだ。もし店頭などで「HUAWEI P9」に触れる機会があったら、ぜひカメラ機能を試してみてほしい。

「HUAWEI P9」は、多数の特殊な撮影モードを搭載している

写真に対して日付や撮影場所などを焼き込めるウォーターマーク機能

レンズに写った映像から文字を分析し、自動で撮影、トリミングする文書撮影機能

画像にフィルターを付与する機能。リアルタイムで確認しながら写真の雰囲気を変えられる