PCライターである筆者は、人から「PCを買うならどれがいい?」と聞かれることが多い。その人の利用目的によって機種は変わるのだが、モバイル用途で使いたいという人には、デルの13.3型ノートPCである「XPS 13」シリーズをおすすめしている。高い性能と抜群の持ち運びやすさを兼ね備えている上に、手頃な価格でコストパフォーマンスが高いからだ。
今回紹介する「New XPS 13(9350)」は、2015年10月に発表された最新モデル。筐体デザインは2015年1月発表の前モデル「New XPS 13 Graphic Pro(9343)」を引き継いでいるものの、本体カラーに新色のゴールドが加わったほか、新世代プロセッサー"Skylake"を採用したことでPCとしての基本性能が大きく向上した。本稿ではこの新モデルの注目ポイントについて、詳しく解説しよう。
■スペック一覧 | |
製品名 | New XPS 13 プラチナ・QHD+タッチパネル・ゴールド |
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CPU | Intel Core i7-6500U (2.5GHz) |
メモリ | LPDDR3-1866 8GB (8GB×1) |
グラフィックス | Intel HD Graphics 520(CPU内蔵) |
ストレージ | 256GB M.2 SSD (PCI Express接続) |
ディスプレイ | 13.3型ワイド液晶 (3,200×1,800ドット) |
光学ドライブ | なし |
サイズ/重量 | W304×D200×H9~15mm/約1.29kg |
バッテリ駆動時間 | 最大約18時間 |
OS | Windows 10 Home 64bit |
直販価格 | 144,980円(税別) |
コンパクトボディの秘密とは
New XPS 13の最大の特徴は、13.3型の液晶ディスプレイを搭載しているにも関わらず、本体サイズが11.6型程度と非常にコンパクトな点だ。本体サイズは幅304×奥行き200×高さ9~15mm。試しにほかの13.3型ノートPCと比べてみたところ、確かにふた回りほど小さい。実際に手にすれば、あまりにもコンパクトであることに驚くはずだ。
小ささの秘密は、液晶ディスプレイのベゼル(枠)部分にある。標準的なノートパソコンでは、液晶ディスプレイのベゼル幅が10~20mm程度であることが多い。だがNew XPS 13のベセル幅は約5.2mmと非常に狭くなっている。この狭額仕様により液晶ディスプレイ部分の面積が小さくなり、結果としてコンパクトなボディを実現しているのだ。
これだけ薄くてコンパクトであると、堅牢性について不安に感じる人もいるだろう。だがその点については、ご安心いただきたい。New XPS 13ではトップカバー(天板部分)とボトムケース(底面部分)に軽くて頑丈な削り出しのアルミ素材が使われており、確かな剛性が確保されているのだ。試しに本体の両端を持ち力を入れてねじってみたが、ビクともしなかった(あくまでも検証のための行為であり、実際には破損の可能性がある点に注意)。
重量は液晶ディスプレイの種類によって変わり、タッチ非対応のモデルでは約1.2kg、タッチ対応モデルでは約1.29kgとなる。特別軽いわけではないが、持ち運びには苦にならない重さだ。今回はタッチ対応モデルを試用したのだが、ストレスなく持ち歩ける範囲だと感じた。ただし本体サイズが小さいこともあり、持ち上げたときに見た目以上の手応えがある。
アルミ素材を使ったボディは質感が高く、しかもサイズがコンパクトなこともあって、手にしたときの満足感は非常に高い。本体カラーは従来のシルバーに加えて、新たにゴールドが追加された。思わず人に見せびらかしたくなるような、存在感のあるデザインが魅力だ。