3,200×1,800ドットの高精細な液晶ディスプレイ

New XPS 13には、1,920×1,080ドットのフルHD液晶ディスプレイを採用したモデルと、3,200×1,800ドットのQHD+液晶ディスプレイを採用したモデルが用意されている。フルHD液晶ディスプレイは光沢なしのノングレアタイプだが、QHD+液晶ディスプレイはタッチ対応のグレア(光沢)タイプだ。なおQHD+液晶ディスプレイのモデルでは、パネルの表面に傷に強いコーニング社のゴリラガラスが使われている。

今回はQHD+液晶ディスプレイを搭載したモデルを試用したのだが、3,200×1,800ドットの映像は非常に精細だ。たとえばフルHDの液晶ディスプレイでは写真の細かな部分が判別しにくくなることもあるが、QHD+の解像度なら写真を拡大することなく、細かいディティールまでハッキリと識別できる。

3,200×1,800ドットの液晶ディスプレイ。映像のディティールが細部までハッキリと映しだされる

試用機でPDFを表示している様子。解像度の低いディスプレイでは文字のドット感が見られることもあるが、3,200×1,800ドットの解像度では文字の"とめ"や"はね"、"はらい"までクリアに映しだされている

また文字のギザギザ感もまったく感じられず、ストレスなく文章を読むことができた。文字が読みやすいので、目にかかる負担も少ない。高精細なQHD+の液晶ディスプレイは、写真や文書を見るのに最適なのだ。

コンパクトなのにキーボードの大きさは十分

New XPS 13のキーボードはテンキーなしの84キー構成で、標準的な日本語配列を採用している。キーピッチ(キーの大きさを表わす目安)は実測で約19mmと十分な大きさが確保されており、違和感なくタイプすることができた。ファンクションキーやカーソルキーは若干小さめだが、実際に使ってみると特に問題はなかった。Enterキーとその周辺のキーがやや小さくなっている点については、慣れればスムーズに入力できるようになるはずだ。

New XPS 13のキーボード。キーピッチは実測で約19mmだった

キーストロークは、実測1.2mm程だった。タイプ時に「カクっ」とした軽めのクリック感があるものの、本体が大変薄いということもありストロークが浅めに感じる。筆者としてはもう少しストロークがあるほうが好みではあるが、問題なくタイプでき薄型としては十分なキータッチを実現している。たとえはじめは違和感を抱いたとしても、使い続けているうちに気にならなくなるに違いない。

キーストロークは実測で1.2mm程。パームレストにはカーボン素材を使用している。タッチパッドには剛性の高いガラス繊維素材が使われ、クリック時に余計なたわみが生じない

デルの「XPS」シリーズと言えば、アルミとカーボンの組み合わせが定番だ。New XPS 13ではキーボード周辺やパームレストに、カーボン素材が使われている。サラサラとしたマットな手触りが心地よく、指紋や油脂の汚れがまったく目立たない点もうれしい。

総合的に見て、キーボードは問題なく利用できる出来栄えだ。特に11.6型並みのコンパクトなボディであるのに関わらず、フルサイズ(19mm)のキーピッチを実現している点を高く評価したい。右側がやや窮屈な印象を受けるかもしれないが、慣れればスムーズに利用できるだろう。

最新のThunderbolt 3/USB 3.1 Type-Cに対応

New XPS 13にはインタフェースとして、USB3.0端子×2(うち1基は充電機能対応)、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C兼用端子、SDカードリーダーなどを用意している。このなかで特に注目したいのは、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C兼用端子だ。

前モデルでは映像出力用にMini DisplayPortが用意されていたが、新モデルからはThunderbolt 3端子を利用するようになっている。従来のThunderboltと同様に、DisplayPort端子対応のディスプレイに接続して映像を出力することが可能だ。ただし実際に外部ディスプレイに出力するには、Thunderbolt 3対応のDisplayPortケーブルを用意する必要がある。

Thunderbolt 3はコネクタ形状がUSB Type-Cと同じで、USB 3.1 Type-C端子としても利用可能だ。つまり外部ディスプレイに映像を出力しない場合は、USB端子を合計3つ使えることとなる。端子の数自体は前モデルと変わらないものの、新モデルは拡張性が向上。また、無線機能はIEEE802.11a/b/g/n/acの無線LANと、Bluetooth 4.1に対応している。液晶ディスプレイ左下にあるWebカメラはHD 720p(92万画素相当)だ。

本体右側面には電源コネクタ、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C兼用端子、USB3.0端子、ヘッドホン出力、バッテリ残量確認用のボタンとLEDを搭載

左側面にはSD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、USB3.0端子が配置されている