手のひらサイズでWindowsが動くスティック型PCは、そのインパクトと実用性から1つのジャンルの形成に成功した。現在では各社が独自の工夫を施した製品を発売しており、製品選びに迷ってしまうほどだ。そんな中、ドスパラから、わずか14,800円という価格で「Diginnos Stick DG-STK2F」が登場した。しかもこの新製品は、7月29日に一般向けリリースが開始されたWindows 10をプリインストールしたモデルとなる。今回はこのDG-STK2Fを詳しく見ていくことにしよう。

Windows 10 Home 32bit版を搭載したスティック型PC「Diginnos Stick DG-STK2F」

本体のイメージイラストが描かれた、DG-STK2Fのパッケージを開けたところ

小型ファンやmicroSD端子の追加でパフォーマンス&拡張性アップ!

「Diginnos Stick DG-STK2F」は税別14,800円というコストパフォーマンスの高いスティック型PCだ。スティック型としては後発モデルなだけあって、Windows 10 Home 32bit版を搭載していること以外にも、先行モデルにはないさまざまな工夫が施されている。

ひとつは、本体中央に小型ファンを搭載し、内部の熱を排出することができる点だ。フリスクサイズのケースにPCの主要機能を詰め込んだスティック型PCは、その小さな筐体ゆえに、CPUの熱対策が課題となっていた。実際、高負荷時には動作クロック周波数が下がり、パフォーマンスダウンしてしまう例も多かった。ファンがあれば、この発熱を筐体の外に強制的に排気できるというわけだ。ただし、その分筐体の厚みは若干増しており、外形寸法は約W109×D40×H18mm、重量は約60gとなる。このファンに実際にどれほどの効果があるのかは、記事後半でお伝えしていこう。

本体表面の様子。中央に小型ファン、その左右に通気用スリット、そして右側に電源ランプを備えている

本体裏面の様子。2つの通気用スリットと、製造番号やシリアルナンバーが確認できる

左からSDカード、USBメモリ、 DG-STK2F、NEXUS 6を並べてみた。USBメモリに比べると大きいが、ファブレットと比べるとはるかに小さく、ポケットに入れて持ち運ぶのも容易。ただし厚さは約18mmとファン無しスティック型PCより若干増している

インターフェースにも変化がみられる。これまでのスティック型PCに設けられていたものは、USB2.0端子、microUSB端子(電源供給用)、電源ボタン、microSDスロット、HDMI出力という構成だったが、DG-STK2Fでは新たにmicroUSB(周辺機器用)が追加された。本体がUSB端子からの5V/2A出力で動作しているため、動かせるバスパワーの機器数は限られるが、拡張用端子が倍になった意味は大きい。なお、パッケージにはmicroUSB to USBケーブルも同梱されているため、すぐに通常のUSB端子として使用可能だ。この2つのUSB端子では足りない場合、もしくは多数の機器を接続したい場合は、セルフパワー型のUSBハブを用意しよう。

本体上面には、電源ボタン、microUSB端子(電源供給用)、USB2.0端子(周辺機器用)が用意されている

本体下面は、microUSB端子(周辺機器用)、microSDスロット。2基目の周辺機器用USBを備えているのが本機の特徴だ

HDMI延長ケーブル、microUSB to USBケーブル、microUSB to USB延長ケーブルの3本をパッケージに同梱

同梱される電源アダプタ。USB端子からの5V/2A出力で動作するため(保証外となるが)モバイルバッテリーで動かすことも可能

本体からUSB端子に供給される電力は少ないため、多くの機器を接続する場合はセルフパワータイプのUSBハブを活用しよう