富士通は29日、個人向けPC「FMVシリーズ」の2010年冬モデル、7シリーズ20機種を発表し、同社本社において記者発表を行った。10月7日より販売が開始される。冬モデルでは、3D対応PCやテレビ機能搭載PCのラインナップを拡充したほか、ナノイーや人感センサなどの新機能を搭載している。
冒頭、挨拶に立った同社 執行役員常務 大谷信雄氏はPCの市場動向について、「市場全体が厳しい状況にある中で、上期は2桁成長が確保できそうだ」と、パソコン販売が好調である点をアピールし、その要因として、一人1台PCを持つことが定着してきたことと、PCを個室で2台目のテレビとして利用している状況が広がりつつある点を挙げた。
また、大谷氏は冬モデルの新機能としてPCとして初めて搭載したナノイーと、PCの前に人がいるかどうかをWebカメラで判定し、画面を自動でON/OFFする人感センサを挙げ、「人感センサはどういう用途で使用するかはこれだが、新しいチャレンジだ」と語った。
ナノイーは、空気中の水分を集めてできた水に包まれた微粒子イオンで、空気を清潔に保つ効果がある。富士通によれば、PCの周り約50cmの空気を清潔に保つ効果があるという。一方、人感センサはPCに内蔵されたWebカメラを使って人の顔を認識。あらかじめ設定した時間PCから離れると自動で画面をOFFし、省電力に貢献する。これには、富士通独自の顔画像検出技術「Sense YOU Technology」が利用されているという。
そのほか、テレビ機能ではデジタル3波・ダブル録画・長時間対応モデルを従来の1モデルから4モデルに拡充したほか、3D対応モデルは、従来のデスクトップ1モデルから、デスクトップが2モデル、ノートが1モデルの計3モデルに拡充している。
同社 執行役員 パーソナルビジネス本部長の斎藤邦彰氏は、テレビに対するテレビ機能搭載PCの優位点として、「テレビを視聴しながらコメントを書き込め、それらを他の人と共有できる」、「テレビで視聴した内容を検索できる」、「録画した番組を携帯などにダビングし、持ち出すことができる」の3点を挙げた。
また、斎藤氏は3D対応PCについて、「現在は、メガネをかけないと見れないなどの制約がある」と語り、3D対応PCが本格的に普及するのはメガネが不要になってからという見解を示し、その時期を来年から再来年とした。
フルモデルチェンジした15.6型ノート「FMV-LIFEBOOK AH」シリーズ。4列テンキー付きキーボートのほか、指で円を描くようになぞることでスクロールができるスクロールパッドや光るタッチパッドを搭載 |
「FMV-LIFEBOOK AH」シリーズは厚みをおさえた流線型が特徴 |
なお、各モデルの詳細は以下の記事を参照いただきたい。
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