吸引力の高さやメンテナンスのしやすさといった確かな性能で、一度使うと手放せなくなるとユーザーから支持を集めるダイソンの掃除機。2009年7月末に発売されたハンディタイプのクリーナー「DC31」より、従来のブルーとオレンジのカラーラインアップに加えて、新たに同社オンラインストア限定として、サテンシルバーモデル「DC31 motorhead satin silver」がこのほど発売となった。

「DC31 motorhead satin silver」。本体サイズは、115(W)×205(H)×322(D)mm、重量は1.53kg(バッテリー含む)。価格は3万4,000円

英ダイソンの専門チームが10年の歳月をかけて開発したという新型モーター「ダイソンデジタルモーターV2(DDMV2)」を搭載した同製品。モーターをマイクロプロセッサーによりデジタルパルスで回転させる仕組みを採用したことで、従来のモーターが必要としていたカーボンブラシや整流子を不要とする構造を実現したのが特長だ。

これにより、ブラシの接触・磨耗によるカーボンダストの放出がなくエネルギーを効率よく回転する力に変換させることを可能にし、最高10万4,000rpmで回転。その速度は、前モデルの「DC16」が搭載していた従来型モーター比では約3倍、F1レーシングカーの約5倍、ボーイング747の約10倍に匹敵する驚異的な速さだ。

モーター部やダストカップ、吸引部の重量のバランスを配慮するなど、操作性を最大限に高めるよう人間工学をもとに設計されたデザイン

掃除機というのは、一般に使用頻度に応じて吸引力が低下してしまうもの。その主な理由は、吸い込んだゴミやホコリが本体内に滞留したり、フィルターが目詰まりを起こしてしまうことにより、空気の流れを遮断してしまうためだ。一方、DC31では「ルートサイクロンテクノロジー」と呼ばれる、ダイソンの特許技術を搭載。これは、高速回転のモーターで勢いよく吸い込んだ塵やホコリを含んだ空気を、三段階で遠心分離する技術で、これにより吸引力をいつまでも変わらず維持することを可能にしている。

手元のレバーを引くだけでダストカップが開き、ワンタッチでゴミ捨てが可能

また、ハンディタイプのクリーナーでありながら、限定モデル「DC31 motorhead satin silver」ではモーターヘッドも付属。カーペットの奥深くに入り込んだホコリやペットの毛も、この強力なブラシの回転により取り除くことができる。ブラシの回転をオフにすることも可能なので、フローリングでの使用にも安心だ。

さらにメンテナンスのしやすさも特徴。吸引されたゴミ類は中央のクリアカップに集められ、すぐ横の赤いレバーを下げるだけで底面のフタが開き、片手で手を汚さずに簡単に捨てることが可能だ。紙パックが不要なため経済的なのはもちろん、汚れたフィルターも水洗いで簡単にお手入れできる。

PC周りにも適したコンパクトボディ

これまで紹介したとおり、掃除機としての性能の高さでは多くのユーザーからお墨付きの同製品だが、コンパクトサイズゆえの活用シーンの広さも魅力と言える。重量は1.5キログラムほどあるが、グリップ式で持ちやすく、何よりコードレスである点がキャニスタータイプとは異なる大きな利点。片手で持ってコードレスで使える小回りのよさは、クルマの内部やパソコン周りの清掃に最適で男性にもオススメ。バッテリー持続時間は1回の充電で通常モードなら10分、パワーモードなら6分だが、小まめな掃除なら十分に事足りる長さだ。さらに、AV機器向けなどオプションとして用意される各種アクセサリーを取り付ければ、活用度はさらに広がる。

ダイソン シニア デザイン エンジニア Martin Peek氏。男性も女性も片手で楽に持ててしまうコンパクトサイズ

また、「ダイソンデザインアワード」を主催するなど、革新的な技術の投入だけでなく、デザイン面にも力が注がれたダイソンの掃除機。他メーカーとは一線を画した、スタイリッシュでオリジナリティ溢れるデザインにも注目したい。

DC31では、ダイソン特有のスケルトンボディと、グリップを後ろから握って使用するシューティングスタイルを採用。従来の掃除機にはない斬新で遊び心のあるデザインは、眺めているだけでも所有欲をくすぐられてしまう。さらに、今回発売された新色のサテンシルバーは、全体がメタリックな質感で見た目も男性好みのクールな印象。オンラインストア限定というプレミアム感も加わり、父の日のプレゼントとしても喜ばれるはずだ。