インターネット、SNS、スマホ……、生活にまつわるIT技術はめざましく進化しています。「10年前なんてほんの少し前」と考えるオトナ世代であれば、「SNSが始まったのもつい最近」の感覚ではないでしょうか。

とはいえ実際には時が経っています。Twitterで牧歌的に「渋谷なう」と書き込んでいたころから10年以上……。わかっていても驚きますね。時が経つにつれ、SNSの使われ方、利用していたユーザー層、ネットのリテラシーもかなり変化してきています。オトナ世代の方々も、重要な役職に就いたり、子どもが生まれたりといった変化もあったことでしょう。

  • 例えばTwitterの日本語版がスタートしたのは2008年。他人の個人情報など問題になるような古いつぶやきは残っていませんか?(画像はイメージです)

そこで問題となるのが、「SNSでの過去のふるまい」です。先日、衆院選に立候補を予定していた人の過去ツイートが問題視され、立候補を取りやめた件がありました。過去のツイートには、女子高生を意味する「JK」に関すする複数の不適切な投稿が発覚。年齢からすると当時は学生だったと思いますが、アカウントを変えずにいたため、過去ツイートを掘り起こされてしまいました。

ほかにも、過去に不適切なツイートをしていた同じく立候補予定の人が問題になったり、誹謗中傷をなくす活動を行う団体の代表が過去に暴言を吐いていたりといった事例が続いています。どれも5年から10年ほど前に投稿されたツイートですが、スクリーンショットや魚拓で保存されており、ネットから消すことは難しい状況です。

裏垢特定サービスも登場

リアルでは言えないグチをネットに吐き出したい、そう思っている人もいるでしょう。実生活のアカウントとは別に、裏アカウント(以下、裏垢)を作り、そこで自由に発言を繰り返しているかもしれません。しかし、裏垢でも誹謗中傷を行えば特定されます。いつ訴えられてもおかしくありません。

近年では、就職活動で企業に応募した人物の裏垢を特定するサービスも登場しました。サービスのサイトを見ると、過去のトラブルがないか、ネットワークビジネスを行っていないかといった問題行動だけでなく、応募者の人間性を知るためにも利用できるとされています。

SNSにはどんなに隠しても人となりが出るものです。複数のプラットフォームを掛け合わせて検証することで、推測情報が確定情報となることもあります。上記のサービスでは裏垢が特定できないケースもあるようですが、「裏垢なら安心」という時代は終わりつつあるのでしょう。

自分の過去投稿は大丈夫?

過去のふるまいが問題になるのは、公人や著名人だけではありません。会社で同じ部署に配属された新人が、あなたのSNSを検索することは珍しくないでしょう。趣味で出会った友人も、SNSアカウントを交換すると過去の投稿をさかのぼって見るものです。また、子どもはネットデビューしたとき、必ずと言っていいほど親の名前を検索し、SNSアカウントを探します。

そこで、自分の過去の投稿をチェックしてみることをおすすめします。ひどい言葉遣いで投稿していたり、セクハラやパワハラとも取れる発言をしていたりしないか。当時と現在では、NGとされる行為の基準が違っています。

過去の投稿をすべてさかのぼることは大変ですが、Twitterなら検索欄で「アカウント名+キーワード」で検索すると、ある程度は探せます。Facebookならば、自分のタイムラインをさかのぼるか、「思い出」でその日の過去の思い出を確認できます。問題がある投稿が見つかったら、削除、または非公開にします。もしアカウント全体に自信がない人は、アカウントを削除し、新たに作成すると安心です。

  • Twitterでアカウントを削除するには、「設定とプライバシー」の「アカウント」から「アカウントを停止する」を選びます

男性の場合は、女性のアカウントに激しくリプライやコメントを送ったり、女性にいいねを連発したりするのも控えたほうが無難です。特に最近では、いいねした投稿がフォロワーのタイムラインに表示されます。相互フォローした相手に、「女性にばかりいいねしてる」といった印象を持たれかねません。男性にばかり注意しているようで恐縮ですが、女性は見られ方を意識している人が多く、こうした問題が起きにくいのです。

お子さんをお持ちで過去に子どもの写真を投稿したことがある人は、子どもがある程度成長した段階で、本人に「この投稿を残していて良いか」と尋ねてみることも大切です。「親が自分の写真でいいねを稼いでいた。最悪」とツイートしていた10代を見かけたことがあります。同時に、子どもならではのかわいい発言や失敗も削除してあげましょう。子どもの友人が検索でたどり着く可能性があります。

過去が過去にならないのがインターネットです。これからSNSに投稿するときも、周囲の誰かを傷つけはしないか――よく考えて投稿する習慣をつけましょう。