こんにちは、阿久津です。MicrosoftのGabriel Aul氏は9月24日のTwitterで「ビルド10550はまもなく開発を終える」と直近のリリースを示唆していましたが、Windows Insider Program参加者ならご承知のとおり、Fastリングには何も降ってきませんでした。

他方でビルド10551や10558がインターネット上でリークされ、多くの改善ポイントが明らかになっています。詳しくは公式リリース後にご報告しますが、Microsoft Edgeの改良やMessaging Skype Betaの実装など、興味深い変更が多数加わるようです。

さて、Windows 10に加わった「アクションセンター」では、システムやアプリケーションによるトースト通知や、タブレットモードへの切り替え、GPS機能のオン/オフなどをワンタッチで切り替えることができます。筆者も仕事で携帯しているWindowsタブレットでは便利な機能だと感じつつも、仕事場のデスクトップPCで開く場面はさほど多くありません(図01)。

[Win]+[A]キーを押すと開く「アクションセンター」。トースト通知の確認などが可能です

本来は見逃したトースト通知の参照や、今後搭載されるであろうOS標準IM(インスタントメッセージ)の返信などに用いることが可能になる予定ですが、ビルド10240の時点では便利な機能と述べるのは難しいでしょう。そこで今週はレジストリからアクションセンターを無効にするチューニングをお送りします。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Explorerキーを開きます(ない場合は作成します)。
3. DWORD値「DisableNotificationCenter」を作成し、データを「1」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。
5. エクスプローラーを再起動します。

これでチューニングが完了しました(図02~12)。

図02 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図03 レジストリエディターが起動したら、HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Policies\Microsoft\ Windows\Explorerまでキーをたどって開きます

図04 Windowsキーを右クリックし、<新規>→<キー>と順にクリックします

図05 キー名を「新しいキー #1」から「Explorer」に変更します

図06 右ペインの何もないところを右クリックし、<新規>→<DWORD>と順にクリックします

図07 値名を「新しい値 #1」から「DisableNotificationCenter」に変更します

図08 DWORD値「DisableNotificationCenter」をダブルクリックし、データを「1」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図09 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

図10 [Ctrl]+[Shift]キーを押しながらタスクバーを右クリックし、<エクスプローラーの終了>をクリックします

図11 [Ctrl]+[Shift]+[ESC]キーを押して「タスクマネージャー」を起動し、<ファイル>→<新しいタスクの実行>と順にクリックします

図12 「新しいタスクの作成」が起動したら、テキストボックスに「explorer」と入力して<OK>ボタンをクリックします

早速結果を確認してみましょう。まずはアクションセンターを呼び出すショートカットキー[Win]+[A]キーを押してください。するとチューニング前はアクションセンターが現れていましたが、チューニング後は何の反応もなくなります。誤って同ショートカットキーを押してしまい、不便な思いをしていた方には有用なチューニングになるのではないでしょうか(図13)。

図13 チューニング後は通知領域からアクションセンターのアイコンも消え、ショートカットキーを押しても反応はなくなります

なお、本チューニングではキー名からも分かるようにポリシー設定でアクションセンター機能を抑止しているに過ぎません。元に戻す場合はDWORD値「DisableNotificationCenter」を削除し、エクスプローラーを再起動してください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)