こんにちは、阿久津です。Windows 10はWindows 3.x時代から使い続けてきた「コントロールパネル」を廃して、設定項目をモダンUIベースの「PC設定」へ移行する予定です。この傾向はWindows 8リリース時からありましたが、Windows 10 Technical Previewのビルド9926ではついにコントロールパネルからWindows Updateが消されました。そのため更新プログラムは「PC設定(Settings)」の「保守と管理」に並ぶ、「Windows Update」からインストールしなければなりません(図01~02)。

図01 Windows 10 Technical Preview ビルド9926のコントロールパネル。Windows Updateは存在しません

図02 「PC設定(Settings)」の「保守と管理」から更新プログラムをインストールします

しかし、Windows 10 Technical Previewを精査しますと、アプレットを実行するコードや関連ファイルは残されているため、Windows Updateは非表示になった状態であることがわかります。そこで今週は、コントロールパネルのWindows Updateを復活させるチューニングをお送りしましょう。

1. 管理者権限でレジストリエディターを起動します。
2. レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\WindowsUpdate\UXキーを開きます。
3. DWORD値「IsConvergedUpdateStackEnabled」を開き、データを「0」に変更します。
4. レジストリエディターを終了します。

これでチューニングが完了しました(図03~06)。

図03 [Win]+[R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」を起動し、テキストボックスに「regedit」と入力して<OK>ボタンをクリックします

図04 レジストリエディターが起動したら、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\WindowsUpdate\UXまで、キーをたどって開きます

図05 右ペインに並ぶDWORD値「IsConvergedUpdateStackEnabled」をダブルクリックし、データを「0」に変更して<OK>ボタンをクリックします

図06 <×>ボタンをクリックして、レジストリエディターを終了します

早速、結果を確認してみましょう。コントロールパネルを開いたままチューニングを行った場合は、一度閉じてから再び開いてください。すると見慣れた「Windows Update」がコントロールパネルに現れます(図07)。

図07 チューニング後のコントロールパネル。このとおり「Windows Update」が復活しました

もっとも本稿執筆時点では、Windows 10 Technical Preview向けの新しい更新プログラムはリリースされていません。そこで、仮想マシン上で2015年1月の状態から本チューニングを実行してところ、以前のように更新プログラムの検出やインストールが正しく行われることを確認できました(図08~09)。

図08 更新プログラムが未適用の状態では、Windows 8.1のように正しく検出されます

図09 こちらは更新プログラムの適用履歴です。ご覧のとおり復活させたWindows Updateから適用できました

このようにWindows 10 Technical Preview ビルド9926に関しては、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\WindowsUpdate\UXキーのDWORD値「IsConvergedUpdateStackEnabled」で、Windows Updateの有無を制御していることがわかりました。データが「1」の場合はWindows Updateを非表示、データが「0」の場合は表示する仕組みですので、必要に応じて変更してください。

それでは、また次号でお目にかかりましょう。

阿久津良和(Cactus)