ファイル/フォルダーの詳しい情報を知るために必要なプロパティダイアログ。今回はより詳しい情報を確認できる「詳細」タブを見てみたい。ちょっと間が空いてしまったが、本連載の第25回から第29回でもプロパティダイアログを解説しているので、そちらも合わせて参照いただきたい。
「Windows 8.1ミニTips 第17回」より、2014年4月9日にリリースされたWindows 8.1 Updateを適用した環境を対象としています。
第25回 プロパティダイアログでファイル/フォルダーの情報を知る - その1
第26回 プロパティダイアログでファイル/フォルダーの情報を知る - その2
第27回 プロパティダイアログ - その3 : インデックス作成情報と圧縮ファイルとは
第28回 プロパティダイアログ - その4 : セキュリティ保護とは
第29回 プロパティダイアログ - その5 : Windows 8.1では不要なゾーン情報
「詳細」タブから
すべてのファイル(のプロパティダイアログ)に共通して存在する「詳細」タブには、文字どおりファイルの詳細情報がまとめられている。ただし、フォルダーのプロパティダイアログに「詳細」タブは存在しない。
この情報はファイルによって異なり、例えばWord文書ファイルやExcelワークシートファイルの場合、「説明」や「元の場所」「コンテンツ」といったカテゴリが加わる。
これらはアプリケーションが独自に加えるケースもあれば、ユーザーが独自に編集することで利便性が向上することも。「タグ」や「コメント」にキーワードを付加すれば、エクスプローラーの検索時にキーワードとして利用可能だ。
Excelワークシートファイルのプロパティダイアログから「詳細」タブを開いた状態。「作者名」や「前回保存者」などは自動的に追加される |
Word文書ファイルのプロパティダイアログから「詳細」タブを開いた状態。「コンテンツ」部分が充実し、文字数などの文量を確認できる |
他方でJPEG形式ファイルの場合、「イメージ」「カメラ」「高精細」「GPS」というカテゴリが加わる。「イメージ」は画像ファイルのピクセル数などを示し、「カメラ」は撮影に用いたデジタルカメラの情報が記録される仕組みだ。
JPEG形式ファイルのプロパティダイアログから「詳細」タブを開いた状態。他のファイルと同じく「説明」セクションにキーワードを追加できる |
スクロールさせると、撮影に用いたデジタルカメラや撮影状態など、他の情報も確認できる |
これらの情報は詳細ウィンドウからも確認・編集が可能。下図は先ほどのJPEG形式ファイルをエクスプローラーで開き、詳細ウィンドウを表示させた状態だが、一部の情報は選択するとテキストボックスから編集可能になる。
ファイルの個人情報を削除する
個人情報が重要視される昨今、ファイルから情報が漏れる可能性があることをご存じだろうか。前述のWord文書/ExcelワークシートファイルやJPEG形式ファイルには、名前やGPS情報が埋め込まれることがあり、場合によってはこうした情報から個人を特定されてしまう。
画像投稿コミュニティサービスやSNSへ気軽にファイルをアップロードすると、「詳細」タブで確認できる情報を不特定多数へ公開することになる。個人の特定だけでなく、GPS情報から撮影場所が知られてしまう可能性もあるのだ。つまり、自宅で撮影した画像をそのまま投稿し、さらにそのまま掲載されるようなWebサービスやSNSだと、自宅の場所も第三者に筒抜けだ(すべてのWebサービスとSNSがこのような仕様ではないが)。
そのため、不特定多数にファイルを渡したり、Web上へアップロードしたりする場合は、以下の手順を踏むことを強くおすすめしたい。まずはファイルのプロパティダイアログを開き、「詳細」タブにある「プロパティや個人情報を削除」をクリック/タップ。
「プロパティの削除」ダイアログが現れる。公開用ファイルを別途作成する場合は「可能なすべてのプロパティを削除してコピーを作成」、元のファイルに対して情報を削除する場合は、「このファイルから次のプロパティを削除」を選択しよう。
これで「詳細」タブなどから確認・編集できる情報がすべて削除された状態となる。こちらのファイルを画像投稿コミュニティサービスやSNSへ公開すべきだ。
阿久津良和(Cactus)