Leopardでブルーレイ書き込み!
実用性の増した低価格ドライブ【2008年2月号掲載】



スペック

[発売元] アイ・オー・データ機器  [価格] 6万3,500円 [OS] Mac OS 10.2.8以降(SimpleDiskを使用時のみ) [インターフェイス] USB2.0 [サイズ/重量] W170×D270×H50mm(突起部分を除く)/約1.7kg(ACアダプタ除く) [掲載号] 「Mac Fan」2008年2月号

OVERVIEW

アイ・オー・データ機器からすでに発売されているブルーレイドライブ「BRD-UXH6」の弟分に当たるのが本製品だ。ブルーレイディスク(以下、BD)の書き込み速度は最大4倍速(BRD-UXH6は最大6倍速)、インターフェイスはUSB2.0のみ、HD DVDにも未対応となっている。

(1) スマートなデザインを踏襲
兄弟モデル「BRD-UXH6」とデザイン、サイズは同じだ。スリットを多用し、静音性を重視したファンレス構造での廃熱に配慮している。縦置きも可能だ

(2) 接続端子はUSB2.0のみ
BRD-UXH6に搭載されていたeSATAは廃止されUSB2.0だけになった。ただし、BRD-UXH6でもMacのeSATA接続はサポート外だったので、その分の低価格化を歓迎したい

BRD-UXH6との価格差は、5,000~6,000円前後。MacでBRD-UXH6を使う場合、書き込み速度は最大5倍までという制限があったうえ、現状のMac OS XではHD DVDの再生には未対応、同梱される再生ソフトもウィンドウズ版のみだったので、むしろ本製品ほうがMacユーザにとってはコストパフォーマンスの高い製品といえる。

FOCUS ON

Mac OS X 10.4 Tigerでは、BDのファイルシステムであるUDF2.5にOSが対応していなかったため、BDは「Toast」などの対応ソフトを使って焼くしかなかった。しかし、Mac OS X 10.5 LeopardではBDへの対応は正式に謳われていないものの、OSの標準の機能で書き込みが行えた。

本製品にBDを挿入してみると、通常のCD/DVDメディアを入れた時と同様にダイアログが表示され、ディスク作成が可能になる。試しに約20GBのデータを焼いたところ、一層式(25GB)2倍速メディアでほぼ1時間、4倍速メディアで33分かかった。また、Toast 8で同じデータを焼いてみたところ、書き込みスピードはほぼ同じ。BRD-UXH6では書き込みに25分弱かかるのでドライブのスペックに見合ったパフォーマンス差といえる。

(3) LeopardでついにBDが書き込み可能に
BD-Rを本製品にセットすると、CDやDVD-Rメディアと同様にダイアログが開く。BD-Rはもちろん、BD-REも問題なく書き込みが可能だった。ただし、あくまで正式サポート外なので注意しよう

なお、本製品はBDだけでなく、DVDやCDの読み書きも行える。ただし、DVDに収まる容量のデータならば、16~12倍速の書き込みに対応した現行のDVDドライブのほうが高速だ。また、最近増えてきたBDの映画タイトルの再生は、依然としてLeopardでも対応していない。

(4) BDカムは認識するが再生できず
BDビデオカメラである日立のBDカム「DZ-BP7H」で記録したBDを入れると、マウント自体は可能だったが、録画されたビデオファイル(m2ts)の再生はできなかった

(5) 市販BDソフトも再生不可
タイトル数も増えてきた市販BDソフトはマウントはできるものの再生はできない。LeopardにBDプレーヤアプリケーションが付属するのはいつになるだろう?

それを考えると、現状BDの主な用途は、DVDでは足りない大容量データの保存となる。Leopardで書き込みが行えたことで、付属ソフトの購入が必要なくなったのは大きい。また、そのタイミングで低価格化を実現しながら実用性を維持して登場した本製品は、多くのMacユーザの最初のBDドライブとして選ばれそうだ。

AFTER REVIEW

書き換え可能なBD-REへの書き込みや、ディスクユーティリティでの消去も行えた。多数のバンドルソフトが付属することで、BD-ROMの再生をはじめ多くの機能が使えるウィンドウズ環境と比べると、まだBDを100%活かす環境には至っていないが、今後に期待しよう。なお、DVD-Rの書き込み時間も計測してみたところ、Macプロのスーパードライブ(12倍速)より高速な16倍速ドライブのはずだが、書き込み速度はMacプロとほぼ同等だった。
(本製品は販売終了となっています)