• 量販店でも停電対策としてモバイルバッテリーコーナーが充実している

毎年、9月1日にやってくる防災の日。東日本大震災があった3月11日と関東大震災があった9月1日、この連載では毎年二回、日頃からの備えとしての防災グッズについて話をしてきた。しつこいくらいがちょうどいいとうことで、今回も、防災について考えることにしよう。

デジタル関連ガジェット大手のAnkerが、同社の提案する防災セット「Anker PowerBag 2023」の予約を開始した。毎年好評で、その内容を更新しているそうだが、今年の防災セット、2023年版「Anker PowerBag 2023」は、災害時、電源確保に役立つ4製品をオリジナルの防水バッグに入れた企画製品として発売される。価格は16,990円だ。

  • Anker PowerBag 2023。限定500個で、まだ公式サイトで予約を受け付けている。発送は、9月中旬以降順次の予定だ

災害時・停電時のスマホ電源確保を目指した災害対策セット

このパッケージは、自治体向けに同社が提供していた特別災害対策セットを、一般家庭でも使いやすいようコンパクトにしたもので、地震等の自然災害に見舞われた際に家族や友人との連絡手段であり、情報収集の要であるスマートフォンの充電に不安を持たなくてもよくすることをめざし、自治体向けにのみ提供を行っていた特別災害対策セット「Anker PowerBag」を、一般向けにコンパクトサイズにして発売するものだ。

このパッケージが手元にあれば、災害時・停電時のスマートフォンの電源確保の不安がなくなる製品がセットになっている。しかも、普段使いも想定されている。雨にも安心な防水仕様かつ持ち運びにも適した縦54cm×直径22cmの円筒型のオリジナルバッグに、次の4製品がまとめられている。

  • Anker PowerPort PD 2 20W USB急速充電器:2つの機器を同時にフルスピード充電。USB Power Delivery対応の最大20Wの高出力USB-CポートとAnker独自技術PowerIQ搭載のUSB-Aポートの2種類のポートを1台に搭載。

  • Anker PowerCore Essential 20000 超大容量モバイルバッテリー :20,000mAhの超大容量で、iPhone 14を4回以上、Galaxy S22を約3回、iPad mini 5を2回以上満充電に。大容量にも関わらず厚みは1.9cmのスリムデザイン。

  • Anker PowerSolar 3-Port 24W ソーラーパネル:本製品で電源がない環境でもスマートフォンやモバイルバッテリーを充電でき、災害時の電源確保に最適。3つのUSB-Aポートを搭載し、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル機器を3台同時に充電。

  • Anker PowerLine ll 3-in-1 ケーブル 高耐久ケーブル:3つの異なる端子を1つのケーブルに。持ち運ぶケーブルの本数が減り、避難や旅行の荷物をコンパクトにできる。USB-Aの端子とMicro USB、USB-C、ライトニングUSBケーブルを1本にまとめ、ケーブル同士の絡まりもない。

多くの人が困っているときに便利なセットなのでは

同社では、これまで、福岡市・川崎市・川西市・陸前高田市など8都市と災害時の電源確保やスマートフォンの充電などのサポートに関する協定を結び、その一環としてモバイルバッテリーやソーラーパネル、ケーブルなどを同梱した特別災害対策セット「Anker PowerBag」と、AC電源/シガーソケット/USBの3種類の出力ポートを搭載し、超大容量バッテリーを備えたポータブル電源「Anker PowerHouse」を提供してきた。

今回の製品はこれまで自治体向けにのみ提供を行っていた特別災害対策セットを、個人・家庭向けに再構成し、災害時・停電時のスマートフォンの電源確保の不安を解消し、普段使いも可能な製品の組み合わせへと進化させたものだ。

パッケージ内製品の構成は、決して最新の製品ではない。また、大きな電力による急速充電をかなえたりするものでもないし、ケーブルもUSB PD非対応だ。最新規格への対応よりも、各種の端子形状への対応が優先されている。だから、普段使いには向いていないとは思うのだが、多くの市民が困っている現場では、このスペックが求められるということなのだろう。