ソロプレイだけどオンラインで繋がる「ソーシャル・ストランド・システム」
『DEATH STRANDING』の真骨頂は、なんといっても「ソーシャル・ストランド・システム」にあるだろう。1人用のゲームにもかかわらず、オンラインでプレイしていると、ほかのプレイヤーと間接的に協力できるところがおもしろい。
たとえば、フィールドに設置された橋や発電機、監視塔などの建設物。「カイラルプリンター」と呼ばれる3Dプリンターを使えば自分でも設置可能だが、カイラル通信をつなげると、さまざまな建設物をフィールド上で見かけるようになる。これはほかのプレイヤーが建設してくれたものであり、しかもそれを使わせてもらうことができるのだ。
梯子やロープなども共有される。苦労して進んだルートの先が断崖絶壁だったとき、何度救われただろうか。ミュールの拠点を知らせたり、地形の情報を教えてくれたりする「看板」を立ててくれる親切なプレイヤーも多い。
1日前にはなかった「カイラル橋」が突然出現したこともあった。「自分がプレイしていない間にも、建設物を設置し、せっせと荷物を運んでいた人がいたんだ」と、誰かのがんばりを感じると、励みにもなる。サムの配達は、さまざまなプレイヤーのやさしさに支えられていると言っても過言ではないだろう。
誰かの建設物を使わせてもらったら、今度は自分の番。余裕があるときは、「この場所にこの建設物があったら、きっとみんな喜んでくれる」と積極的に建設物を作ろうと思えるから不思議だ。ほかのプレイヤーが自分の建設物に「いいね」をしてくれると、サムの成長にもつながる。
『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』では、その建設物に「ジャンプ台」や「カタパルト」なども追加された。ジャンプ台はバイクで障害物を乗り越えられる建設物で、カタパルトは荷物を遠くへ飛ばせる建設物だ。
また、フィールドには、ほかのプレイヤーの荷物が落ちていることもある。普段、建設物や車両を使わせてもらっているからこそ、代理で配送を請け負う気持ちになることが多い。崖にポツンと落ちている荷物を見て「バランスを崩して落としてしまったのだろうか」と考えたり、たくさんの荷物が散乱しているBTの座礁地帯で「きっと激しいバトルが繰り広げられたのだろう」と想いを馳せたりするのも楽しみの1だ。
フィールド上にある建設物「ポスト」を使えば、ほかのプレイヤーとアイテムの共有が可能。シェアボックスに落とし物が入っていることもあるので、目的地が同じであれば、代わりに配達してあげよう。建設に必要な素材が格納されていることもある。「橋を作りたいのに金属が足りない」といったシーンでは、よく使わせていただいた。反対に、ほかのプレイヤーに武器や装備などを寄付することも可能だ。もちつもたれつ。困ったときはお互いさまである。
レース場を建設すれば、世界の配達人とタイムアタック勝負も
ランキング機能で繋がるのもいいだろう。『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』では、先に紹介した「訓練場」や「悪夢」のランキングに加えて、「レース場」でもほかのプレイヤーとスコアを競える。
レース場建設は、物語「Episode 3」でジャンク屋に「Qpid」を接続し、「依頼No.35」をクリアすると解放される。建設予定地にある「レース場端末」にアクセスし、金属やセラミック、カイラル結晶といった素材を届けると完成だ。
実際にレース場のコースを走ってみると、シンプルながら意外と難しい。コースアウトはないが、側面にある透明の壁にぶつかると失速するうえ、ブーストも解除されてしまう。冷静なコース取りを徹底しながら、必要に応じて「ドリフト」を織り交ぜるオーソドックスな走りが求められそうだった。ハイスピードでギリギリを攻めて、“不運”(ハードラック)と“踊”(ダンス)っちまうことだけは避けたいところだ。
2周め以降は、これまで走った1ラップの最速タイムの記録が“ゴースト”として出現。本格的な仕様に驚かされる。何よりも、普段国道以外で悪路ばかり走っているからか、レース場を走るのは単純に気持ちがよかった。
ほかにも、多くの追加要素がある『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』。プレイ済みの人でも新しい発見があるに違いない。また、サポートスケルトンやメーザー銃をはじめ、未プレイの人でも序盤を進めやすいよう、いくつかの修正が施されていた。
ソロだけどソロじゃない。マルチプレイのようなコミュニケーションは必要ない。ほかのプレイヤーとリアルタイムでプレイするわけでもないのに、なぜか人の温度を感じる。そんな不思議な繋がりを味わえるのが『DEATH STRANDING』のおもしろさだ。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、リアルな繋がりが希薄になっているタイミングだからこそ、『DEATH STRANDING DIRECTOR'S CUT』を通じて、命がけで荷物を運んでいる伝説の配達人たちとのやさしい繋がりを、ぜひ体験してほしい。
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